今年から鳴り物入りで開始されたクレジットカード公金納付サービス、カードで処理できていろいろ便利になったと思いきや、混乱続きのようです。
参考: 新年のご挨拶とクレジットカード納税の開始
http://harakancpa.com/blog/?p=191
国税のほうはは国から委託を受けているちゃんとした団体のはずのに謎の汎用ドメイン(nouhu.jp)で運用されていて、怪しさ満載です。街の個人商店で「国税はじめました」とか看板が出てるような状態でしょうか。
「国税クレジットカードお支払サイト」は誰が運営するサイトなのか – Togetterまとめ
https://togetter.com/li/1067266
国税クレジットカード支払サイト
都税のほうはもっと酷くて、コンビニに支払に行ったら入口に「東京都」って書いてあっていやいやここは収納代行窓口のコンビニでしょと思うと「うちは東京都です」と言われてるような状態。
東京都主税局が民間企業に.LG.JPドメイン名を切り売りする前代未聞の暴挙に——EV SSLの「東京都」も – Togetterまとめ
https://togetter.com/li/1104157
都税クレジットカード支払サイト
https://zei.metro.tokyo.lg.jp/
いずれも解決方法は提示されているので、遅滞なく解消していただきたいものです。
このような状況に陥る原因は、発注者(国や地方公共団体)のリテラシー不足か、委託団体のリテラシー不足か、発注者と委託団体との連携不足か、もしくはその全部かと想像します。然るべき知見を持つ人が中にいれば起きないはずなので、どなたかしっかりしたアドバイザーを入れてもらえないものかと思います。
それ以前にクレジットカード支払だと金額に応じた決済手数料がかかります。納付委託を受けている団体の立場からは仕方ないのかもしれませんが、これもどうにかしないと普及しないように思えます。(発注者側のコスト負担は行われているようですが、利用者側の負担が残っているのが惜しいところです)
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日本公認会計士協会 IT委員会より、2017年4月26日に2点の文書が公表されました。
第7号はいわゆるタイプ1(整備状況)報告書とタイプ2(整備及び運用状況)報告書のひな形が添付されています。
参考リンク
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/20170426i56.html
改正の概要は以下のとおりです。
2016 年3月に、米国公認会計士協会(AICPA)から2016 年版のTrust Service Principle
Criteria(TSPC)が公表されたことを受け、付録4の「原則と規準」の見直しを行うとともに、これまで
独立の規準とされてきたプライバシーの原則と規準について、その他の4つの原則と規準と同様に、共通
規準と追加規準の構成に変更しました。
具体的には、以下の改正が行われています。
クラウドサービスに本保証業務を提供する場合の留意点も書かれていますので(Q11)、ご参照ください。
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企業会計基準審議会(ASBJ)で、仮想通貨に関する会計処理の検討が開始されたようです。2017年7-8月頃をめどに基準案が公表されるとのこと。
https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20170411_0.pdf
すでに第1回の専門委員会が開催されていますので、近く議事が共有されることでしょう。ビットコインに代表される仮想通貨を日常的に業務で取り扱う状況が近い将来に現実のものになりそうなので、実務で混乱しないよう基準を整備しておこうという動きなのだと思われます。
さてこの仮想通貨、少し調べてみるといくつかの論点があるようです。2016年11月14日開催の基準諮問会議議事を参照します。(以下、適宜引用します)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/standards_advisory/minutes/20161114/20161114_02.pdf
改正資金決済法における定義は次のとおりです。
1)物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
2)不特定の者を相手方として1)に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
いわゆる電子マネーは上記の範囲から除かれます。
「金融商品」「棚卸資産」「外貨建ての現金」といった見解に分かれているようです。
1) 現行の会計基準に当てはめた場合
仮想通貨は、法定通貨には該当せず(資金決済法第 2 条第 5 項第 1 号)、それ自体が権利を表章するものではないため有価証券にも該当しない(金融商品取引法第 2 条)(注1)と考えられる。よって、現行の金融商品会計基準等における金融商品の範囲に含まれると解釈するのは難しいという意見がある。
仮想通貨は、需要と供給で価値が変動しており、金や一次産品等の「コモディティ」に概念的には類似するが、本源的価値があるわけではない(注 2)。「コモディティ」との概念的な類似に鑑みると、棚卸資産の評価に関する会計基準における棚卸資産の範囲に含まれるというのは相対的に解釈上の無理が少ないという意見がある。ただし、本源的価値がゼロであることから、棚卸資産と相違する点も多いため、その点を反映すべきではないかといった意見がある。
2) 仮想通貨の性質を考えた場合
仮想通貨は、決済手段として設計されている点が特徴的であり、必ずしも棚卸資産のように投資の成果を獲得することを意図しているわけではなく、モノ自体の価値というよりは市場の換金レートで価値が実現することができるものであるため、「外貨建ての現金」に準じた会計処理が適合するのではないかという意見もある。
などの見解があります。
仮想通貨交換業者において想定されるのは以下の4類型です。
a.現物取引(自己取引)
b.デリバティブ取引、信用取引、貸借取引(自己取引)
c.現物取引(委託取引)
d.デリバティブ取引、信用取引、貸借取引(委託取引)
などの見解があります。
財務諸表上は「仮想通貨」として独立した科目をもって表示すべきかという見解があります。
仮想通貨は電子的なデータでありますが、譲渡可能な資産の受渡処理となり「資産の譲渡等」と取り扱われます。一方で改正資金決済法を受けて、2017年7月1日より「非課税取引」として統一されることになるようです。
現段階では以上の情報にとどまります。財務諸表上で識別する範囲が物的な財産から無形の財産へ広がり、仮想的なデータまで広がることで財務諸表が示す経済実態とはどのようなものになるのか、そしてそれらのデータを会計データとして識別する環境は今後どのように変容していくのか。興味深く見ていきたいと思います。
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会計・監査ジャーナル(日本公認会計士協会の機関誌ですが書店でも入手可能です)の2017年5月号に
「AIの可能性と会計監査への活用」
というインタビュー記事が掲載されています。山田誠二・人工知能学会会長との意見交換が中心になっており、興味深く読ませていただきました。感想としては研究は進められているものの、監査実務にAIが入り込んでいくのはもう少し先のタイミングかな、といった印象です。
山田先生とは雑誌「企業会計」7月号で「AIは会計士の仕事を奪うか」特集が組まれた際に僭越ながら意見交換をさせていただきました。AIにも得意不得意はあるので監査業務のような直感的な判断につなげるための学習をどのように行わせるかが非常に難しい、といった示唆をいただきました。(AIによる経理業務の改善というテーマで私も書かせていただいてますので、ご興味あればバックナンバーをご参照ください)
バックナンバーはこちらです。
中央経済社へのリンク
http://www.chuokeizai.co.jp/acc/201607/index.html
Amazonへのリンク
山田先生に倣い、AIを「人間に代わって行動な知的処理を実行するプログラム」(いわゆるコンピュータ化や自動化は含まない)と定義するとして、監査業務をAIが代替するもしくは人間が行う業務をAIが補完するといった姿が近い将来に実現するかもしれません。その際は現在の「試査+リスクアプローチ」から「精査+リアルタイム検知アプローチ」に移行していくようです。
一方で、監査業務にAIを活用するにあたって大きなハードルになるのは
といった点になろうかと思われます。
「会計帳簿データを解析する」と単純に言っても、原始入力データに規則性がなかったりノイズが混じっていたりすれば不整合を裏付けるデータを抽出するのは困難でしょう。テキストマイニングで解決できるレベルのハードルなのかは現状では判断できかねますが、少なくとも正常データと異常データの線引きをする閾値を決めるのも困難が伴いそうです。
直感的・因果関係に基づく判断はどういう形であれAIに学習させる必要があるので、これは過去データをもとに学習が進むことで一定の成果が得られるかもしれません。
大手監査法人でもこれらの研究は進んでいるようで、当面は大量の監査業務データからの学習成果を得つつ人間の判断業務をどのように補完するのかが課題になるでしょう。案外早いタイミングで「AI監査」が実現するかもという予感もしております。
財務諸表作成者・利用者の立場からは、日々登録する会計データをいかに整形データとして整備するかどうかが鍵になりそうです。もっともこの点はクラウド会計ソフトによる改善が図られていて、入力段階でタグ付けや科目補正など自動化が行われているのでさらに機能が進化すれば利用者が意識することなく整形データを蓄積していくことができるようになるかもしれません。
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こんなエントリが流れて来ましたので。
http://www.from-estonia-with-love.net/entry/mynumber02
http://www.from-estonia-with-love.net/entry/mynumber02
というエントリでも書きましたが、確かに日本のマイナンバー制度は現状では成功しているとはいいがたい状況です。
この方によれば、以下の2点において日本のマイナンバー制度は「失敗」であるとの旨。
マイナンバーが機密情報かというと見解が分かれるところです。IDだけではなにもできず、暗証番号が必要な点は国民IDと同じですが(4つも設定しますけど)、広く公開すべきでないものとした制度設計とアナウンスは間違っていたなと思います。
アクセスログを追跡できない点はそのとおりです。
ともあれ、日本のマイナンバー制度は実質2017年からスタートといった状況なので、人口の違いやスピード感の違いをそのまま比較するのも雑な議論に思えます。一方で
という大意についてはおおむねそうかなと。国民総背番号制という神経逆撫でワードのおかげもあって、積極的に利用するという動機付けにいまひとつつながっていません。もっとも日本の場合は住民基本台帳制度が盛大に失敗した(これは失敗と断言してよい)前例を踏まえて、今回は慎重に進めているということなのでしょう。
いずれにしても年末調整や確定申告でマイナンバー収集業務が一巡したのを踏まえて、少なくとも税務手続について次年度はもう少し利便性を高めていただきたいと思います。具体的には
は最低限満たしてもらえないと、安心して使うのは難しそうです。利用者の一人として、推移を見守りたいと思います。
エストニアのe-Residencyは国籍問わず誰でも取得できるらしいので、こちらもそろそろトライしてみます。
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https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067
秋葉賢一先生の名著、第5版になっています。
2016年9月30日までのIFRSの改訂を反映しています。IFRS第16号「リース」の解説も追加されました。
【目次の概要】
IFRSの解説書籍は大小さまざまなものが出ていますが、決定版となるとこれ一冊しか思いつきません。目次の区分の仕方も当時はユニークでしたが、考え方の大きな区分ごとにすっと頭に入るようになっています。演習問題もついているので復習にも最適。入門者剥けや、リファレンス書籍として手元に置いておきたい一冊です。
余談ですが、「リース」の公開草案は2011年3月11日の公認会計士協会の研修で秋葉先生の講義を拝聴する機会があり、登壇中に会場が大きく揺れたため研修中断、そのまま自然解散になったことを今でも鮮明に覚えております。当時の内容は2010年再ED(公開草案)だったと記憶してますが、震災の記憶に追いやられて詳しい内容は失念しました。(奥付を見ると第1版は2011年6月に刊行されていたようです。震災直後ですね)
IFRS第16号は早期適用だと2018年から可能なので、適用予定企業各社は準備に余念がない状況と思われます。本格適用となる2019年に果たしてスムーズに移行することができるのでしょうか。
※当事務所へのお問い合わせはこちらまで。IFRS導入準備のご相談も承ります。
岩谷誠治さんの新刊です。
【目次】
第I章 消費税の基本
第II章 消費税法改正によるシステム改変の経緯
第III章 リバースチャージ方式への対応
第IV章 軽減税率の導入
第V章 会計システムにおける消費税計算
第VI章 会計システムへの影響と対応策
第VII章 電子帳簿とスキャナ保存制度
どの領域も「これ一冊でOK」的な位置づけの書籍があるものですが、消費税の軽減税率についての解説であればこれ一冊でOKです。個人的には第IV章に注目。
第II章 消費税法改正によるシステム改変の経緯
では、消費税導入時から関わりをもってきた著者ならではの味わい深い解説が続きます。
第III章 リバースチャージ方式への対応
では、まとまった解説が少ないリバースチャージについての丁寧な解説が行われています。
第IV章 軽減税率の導入
では、軽減税率についてきっちり解説をまとめあげる著者のモチベーションに脱帽しました。というのも、軽減税率制度自体が消費税の制度設計として歪みや混乱を生むだけで、諸外国でも導入成功しているとは言い難い状況でごり押し的に通された悪法だと考えている私にとって、そのポイントを正面から解説する気にはなかなかなれず、関連領域の情報をまともに集める気にすらならなかったからです。その意味ではどのような制度設計であってもプロとして真摯に取り組む姿勢が本章には随所に見られます。
第V章 会計システムにおける消費税計算
第VI章 会計システムへの影響と対応策
では、今回も平易でわかりやすい解説がなされています。会計システムへの影響や対応策については著者の得意領域ですね。
第VII章 電子帳簿とスキャナ保存制度
では、近年頻繁に改正されているスキャナ保存制度の経緯と改正内容がコンパクトにまとめられています。
消費税のシステム実装について横断的に理解するにはおすすめの一冊といえます。
しかし政治的思惑から二転三転する宿命を負っている消費税の制度設計は、無事にインボイス方式(2023年予定)まで到達できるのかどうか。当面の関心事になりそうです。
今年も3月15日が過ぎていきました。みなさま期限内に提出完了しましたか?
まだ自分の作業も完全に終わったわけではないですが、今年の確定申告シーズンのふりかえりなどをやってみます。
今年から申告書類にマイナンバーの添付が必要になりました(マイナンバーカードのコピーまたはマイナンバー通知カードのコピー+本人確認書類の写し)。これが実に集まらない集まらない。マイナンバーカード自体は全国での作成率が10%を切っているので作られてないのは当たり前として、通知カード紛失(見当たらない、保管したけど行方不明など)多数発生。当初は書留など追跡可能な手段で郵送してねと依頼するも次第にルーズになり、FAXやスマホ画像などで送ってくる方も多数。いいのかこれでと思いつつ申告資料を仕上げました。
もとよりマイナンバーは普及するのはいろいろ無理がありそうなので(カード作成の煩雑さなど)このような展開も無理もないとはいえ、来年も同じような煩雑な運用になると思うと気が重いです。もともと税や社会保障の手続を効率化できるはずだった制度なのに、なぜこのような状況になっているのでしょうか。
「一人スクラムをためしてみた」でも書きましたが、今回はスケジュールや作業進捗状況を意識的に可視化するよう心がけました。これはなかなか効果的で、遅々として進まないようにみえる申告作業も少しずつ進むことが実感できます。翌朝になればその日に何をやるかがクリアになるので、このテクニックはかなり有効に感じられます。タスクをより細かく分解することで進捗状況をより細かく管理できることも今回実感できたのは収穫でした。
とはいえ、申告作業のように「資料が断片的に集まる」→「申告資料に反映する」→「確認する」→「最初に戻る」のサイクルを繰り返すのは非効率と思いつつも、こればかりは相手あっての作業になるのでなかなか思い通りのスケジュールで進みません。前年度の反省を踏まえて依頼資料一式をあらかじめ準備し、収集状況を管理するのを徹底したとしても結果はあまり変化なし。2月-3月の混沌としたスケジュールとそれにともなうもやもやからは解放されるのは難しそうです。
収集資料が電子データで送られてくるケースが増えてきましたが、それらを一元的に管理する仕組みがまだまだ確立できていません。メールのファイル添付は取りこぼしやすく要注意なので、やりとりするファイルを一定の場所に保管・共有する運用が必要になります。私のオフィスではDropbox/Box/OneDrive/Googleドライブなどのクラウドストレージサービスを使い分けてますが、相手の環境も考慮する必要があるため強要はできません。結果として複数の環境を相手によって使い分けることになります。ツールやサービスの機能も一長一短なのでどれか一つに統一することもできず、このあたりの運用はまだまだ試行錯誤です。
紙で収集した資料もScanSnapでデータ化して一元管理することで、紙ファイルを取り回す手間が大幅に削減できます。こちらの運用はだいぶ定着して参りまして、オフィス内は必要最小限の紙資料しかありません。
申告作業では基礎データとなる会計帳簿がきっちり作られていることが前提になるのですが、期中の作業は放置して帳簿作成から実質スタートとなると、どれだけツールやサービスを使って効率化を図ってもどうしても物理的に時間がかかる作業になります。こればかりは期中の帳簿作成作業をいかに平準化し、決算書作成や申告書作成にスムーズに移行できるかどうかがポイントになります。クライアントの協力は欠くことができません。
やりとりが煩雑になるクライアントの場合は作業メモに逐次記録を残すようにしました(テキストファイルなどシンプルな手段を使います)。結果、従前に比べて確認事項や資料の抜け漏れが少なくなりました。普段からbasecampでメールの過去ログは保存していて検索すればある程度情報は拾えるのですが、重要なやりとりとなると能動的に書き残す作業がより有効になります。スタッフへの引き継ぎにも役立ちそうなので、この方法は来年も継続していく予定です。
こんなところでしょうか。
なんだかんだとまた来年もどたばたしたシーズンになりそうです。
※当事務所へのお問い合わせはこちら。決算申告以外に、期中の経理作業効率化についてもお気軽にご連絡ください。
(画像は http://arthurandersenco.com/en/ より)
週刊「経営財務」No.3301の飯田信夫氏による「アーサーアンダーセン復活に立ちはだかるもの」というコラムがあったので、非常に興味深く読みました。
アーサーアンダーセン(アンダーセン、以下AA)は2002年に消滅した大手監査事務所の名称ですが、フランスのビジネスマンが26カ国で近くサービスを開始するとのこと。一方ですでに名称やロゴを利用している事務所があり、権利の主張合戦になっているようです。
Andersen Taxという名称で税務サービスをやっている事務所もあるようです。こちらはAAとは無関係。
http://economia.icaew.com/en/news/march-2017/legal-fight-over-iconic-anderson-name
そういえば私のLinkedInにも唐突にアナウンスがやってきました。
AAは自分が最初に働いた事務所で、IT業界に転身する1998年まで6年半ぐらい籍を置いておりました。外資系ファームであることや研修制度の充実に惹かれて入所したものの、その後の大手事務所の合併に飲み込まれていったという歴史があります。当時は「ビッグ8」と呼ばれる8大事務所でした。一定の年代以上の方には懐かしい事務所名が並びます。
その後、合併統合を経て4大事務所(ビッグ4)に収斂していき、現在に至ります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Big_Four_accounting_firms
監査事務所「アーサーアンダーセン」とコンサルティング会社「アンダーセンコンサルティング(アクセンチュア)」の訴訟合戦というのも、すでに知る人が少ない過去のニュースですね。
AAは非常に優秀な同僚や先輩に恵まれた職場でした(研修マテリアルや監査調書は英語で参りましたが)。外国人比率や女性の比率も高くて理想的な職場環境ではあったのですが、合併統合のなかで外資系ファームの色が年を経るごとに薄まっていくさまを見るのはなんとも寂しいものがありました。
転職後数年してエンロン事件が起こり、AAは消滅することになりました。すでに別業界に居たので、どこか別世界の出来事のように記憶しています。超大手事務所でもかくも簡単に消滅することを実感したので、昨今の不祥事で名だたる大企業が上場廃止や消滅の憂き目に遭うことについては、ある意味耐性のようなものができたかもしれません。そういえば入所時にもらったAAのロゴ入りレポートパッドがものすごく使い勝手がよかったのにその後紛失してしまってとても残念。
個人的には、すでに終わったAAというブランドを奪い合うのがなんとも滑稽で今更感がありますが、利用できるものはほとぼりが冷めればなんでも利用する、という貪欲さがビジネスには必要なのかもしれません。
AAの成長と没落の帰結を書いた一冊がこちら。邦訳は出ていないようです。
Final Accounting: Ambition, Greed and the Fall of Arthur Andersen
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せっかくマイナンバーカードも作ってみたことなので、カードに埋め込まれている電子証明書について少し調べてみました。それにしても公的個人認証サービス広報用ロゴマーク「マイキーくん」ちっともかわいくないですね。(正直)
公的個人認証サービスによる電子証明書
http://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/kojinninshou-01.html
説明図表をクリックすると図が拡大「しない」点も不親切。読ませる気はあるのでしょうか。
マイナンバーカードについての自分の理解は
というなんとも適当なものですが、そのあたりもちゃんと書いてあります。電子証明書は
の2種類が登録されており、それぞれに秘密鍵が設定されています。
公的個人認証を使ったオンライン手続についても記述があります。
1から3まではマイナンバーカードを受け取ったときに完了してるので、利用者自身で行うのは4ということになります。
さて、マイナンバーカードに設定するパスワードは4種類あります。
数字4桁のほうは「利用者用」のもの、英数字16桁のほうは「署名用」のものと使い分けられてるのは理由がわかりましたが、利用者用がさらに3つに分かれている理由はわかりません。なんなのもう。
税理士の場合は「日本税理士会連合会」で発行している電子証明書カードがあり、e-Taxへの送信はこの情報を使っていまのところ不自由は感じておりません。マイナンバーカードで申告を行う日は訪れるのでありましょうか。
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