[受験記録]CGEIT認定試験に合格しました

土曜日 , 21, 12月 2024 [受験記録]CGEIT認定試験に合格しました はコメントを受け付けていません

年の瀬のなか、CGEIT認定式を受験しまして無事合格することができました。

今後の参考として記録を残しておきます。

どのような試験か

CGEIT(Certified in the Governance of Enterprise IT)資格はITガバナンスの専門家を認定する国際資格です。ISACAのサイトでは以下のように説明されています。

https://isaca.gr.jp/cgeit/index.html

CGEIT(Certified in the Governance of Enterprise IT)資格は、ITガバナンスの原理や実践に豊富な知識と経験を持つ専門家向けに2008年にISACAによって創設されました。日本語では「公認ITガバナンス専門家」と称します。ISACAの CGEITは、特定のフレームワークにとらわれない、ITガバナンスに関する個人向けの唯一の資格です。CGEIT資格を持つことで、組織にとって信頼できるアドバイザーの役割を果たすことができます。

CGEITの認定を受けるには

  • 認定試験に合格する
  • 5年以上の実務経験
  • ISACAのTerms & Conditions Agreementへの同意
  • Application Feeの支払い(50USD)

といった条件があります。

認定試験は英語または中国語での受験となり、4時間の選択式問題150問です。Scaled Scoreで200-800のうち、450以上を獲得すれば合格になります。

試験の準備

認定試験の準備は他のISACA認定資格と同じように、レビューマニュアルと問題集の併用で学習していくことになります。

CGEIT Questions, Answers & Explanations Database

オンラインの問題集です。300問のサンプルテストを解くことができます。2種類の模擬テスト(300問と150問)が含まれます。

CGEIT Review Manual, 8th Edition

いわゆるレビューマニュアルです。デジタル版と書籍版があります。

実は2012年頃にも受験を試みて見事撃沈した黒歴史があるのですが、そのときと現在とでは試験ドメインの見直しが図られています。現在の試験ドメインは4つです。

ドメイン1 事業体におけるITのガバナンス:Governance of Enterprise IT(40%)
ドメイン2 ITリソース:IT Resources(15%)
ドメイン3 メリットの実現:Benefits Realization(26%)
ドメイン4 リスクの最適化:Risk Optimization(19%)

試験対策としては基本的に「問題を解く」「レビューマニュアルの解説で復習する」の繰り返しで、2種類の模擬テストで実力値を定期的にチェックするという流れになります。サンプルテストの暗記はあまり意味がなく、「各ドメインの知識をしっかり理解しているか」「実務経験を踏まえてケースに合わせた判断ができるか」を試す試験ですので、レビューマニュアルを元に自分で理解を深めていく必要があります。

自分の場合は7月頃から資料を集めてぼちぼち勉強を始めましたが、10月頃にいったんモチベーションが下がりまして、ちゃんと受験することに決めたのは11月中旬でした。そこからは平日だいたい1時間、土日は3-4時間のペースで勉強して12/19に本番に臨みました。この時期は繁忙期で本業も忙しく、どたばたしておりました。Studyplusでの記録によると、トータルで70-80時間を準備に充てていたようです。

余談ですが、レビューマニュアルを最初はデジタル版で読んでいたのですが、アンダーラインやブックマー機能があるもののなかなか頭に入らない。古い世代なもので。ゆえに、途中からは書籍版を追加で入手して鉛筆でハイライトする旧来のスタイルに戻りました。これだよこれ。アナログに戻してからは格段に理解が深まりました。

問題集も書籍版は入手しましたがこちらはオンライン版が格段に便利です。不正解領域の正答率や苦手傾向が数値化されるので、苦手部分を中心に学習していくことができます。Scaled Scoreをクリアする水準がどの程度かは非公表なのでなんともですが、体感で7-8割を正解すれば合格圏内に行けそうです。

試験当日

認定試験はテスト会場またはリモート試験で受験することができます。他の試験で何度かリモート受験を試しましたが、自室をカメラでチェックするとか本人認証とか非常に煩雑なので今回は会場受験にしました。会場では本人確認後は専用の受験ルームに案内されるので非常にスムーズに受験することができます。当日にストレスなく受験したい場合はテスト会場に行くのがおすすめ。

試験の内容については規約により口外できないため概略での感想になりますが、ISACAの試験全般に言えることとして「暗記がほとんど通用しない」「レビューマニュアルをとにかく読み込む」「読み込んだうえで本試験で思考して解く」必要があり、試験時間も4時間と長時間なので非常に消耗します。途中でトイレ休憩もとれますがその間も時計は回っているので、時間効率を考えて解く必要があります。個人的には、画面に時計が表示されないため現在時刻がまったくわからないのが地味にストレスでした。(腕時計は持ち込み禁止)

自分の場合は4時間の時間配分をこんな感じで使い、余ることなく4時間すべてを使い切りました。

  • 最初の1時間で50%解く。迷う問題はフラグをつけておく
  • トイレ休憩
  • 次の1時間で残り50%を解く。同じく迷う問題はフラグ
  • 次の1時間でフラグをつけた問題を改めて考える(迷うので疲れてくる)
  • 最後の1時間ですべてを見直す(このあたりで疲労困憊)

後半2時間の集中力と体力をどうコントロールするかがポイントになると思います。

試験結果

終了直後に合否判定が画面に表示されます。どきどきする瞬間ですが結果はPASSで一安心。Scaled Scoreは後日メールでお知らせされるようです。

今後について

現在の仕事に直結する知識なので頭の整理のためと、10数年前の失敗体験になんとか区切りを付けるために受験しましたが、結果が出てよかったです。せっかくなのでCertificateは取得して今後の仕事に生かしていく予定です。CPEの対象がまた増えることになりますがこれはがんばるしかないですね。

そんなわけで、ITガバナンス領域(IT監査/ITレビュー/ガバナンス支援)のお仕事を引き続き募集しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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