企業会計基準委員会(ASBJ)より、以下の文書が2019年1月16日に公表されました。

改正企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」等の公表

前回の改正が2013(平成25)年9月13日ですので、約5年ぶりの改正になります。「結論の背景」によれば以下の改正が行われています。

本会計基準に係る条件付取得対価に関連して対価の一部が返還される場合の取扱いについて検討を求める提言がなされ、審議を行うこととなった。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20190116_02.pdf

検討の結果、平成31 年改正会計基準においては、条件付取得対価について、企業結合契約締結後の将来の特定の事象又は取引の結果に依存して、企業結合日後に追加的に交付される又は引き渡されるもののみでなく返還されるものも含まれる旨、及び将来の業績に依存する条件付取得対価について対価が返還される場合の会計処理を明確にする改正を行った。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20190116_02.pdf

具体的には「企業結合契約締結後の将来の業績に依存して返還される条件付取得対価について、対価の返還が確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、返還される対価の金額を取得原価から減額するとともに、のれんを減額する又は負ののれんを追加的に認識する」という処理になるようです。

適用時期については「平成31年4月1日以後開始する事業年度の期首以後実施される企業結合から将来にわたって」とあるので、さっそくこの4月から適用可能になりそうです。

当事務所へのお問い合わせはこちら

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

AIと経理業務の今後についてお話させていただきました。関連資料をSlideShareで共有しますので、ご笑覧いただければ幸いです。(当日配布資料から内容を一部修正しております)

開催概要: 金融ファクシミリ新聞社 第 3817 回セミナー

タイトル: AIを活用し経理業務を「データサイエンス業務」に変革するためのポイントと実務=経理人材が今後目指すべき方向性を提示-

日時: 2019年01月15日(火) 13:30~16:30

https://www.fngseminar.jp/seminar/index.php?p=detail&num=3817

※当事務所へのお問い合わせはこちら

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

岩谷誠治さんの新刊です。

新しい収益認識基準のシステム対応
岩谷 誠治 (著)
中央経済社

2021年4月1日以降に開始する連結会計年度及び事業年度から強制適用される予定の新しい収益認識基準について「法令の視点」「システムの視点」「プロセスの視点」の3つの視点から解説しています。目次は以下のとおりです。

  1. 新収益認識基準の概要
  2. 収益認識の5つのステップ
  3. 新収益認識基準の個別論点
  4. 新収益認識基準と税法
  5. 会計システムとの関係
  6. 導入プロジェクトの進め方

第1章及び第2章では、新基準の概略と5つのステップに基づいて収益認識のポイントをコンパクトにまとめています。

第4章は法人税法をはじめ関連法規との関連を解説していますが、軽減税率制度導入の影響(P143以降)をしっかりとふれている点は、さすが消費税導入時からシステム化に関わってきた筆者ならではのこだわり(または執念)を感じます。

第5章が著者の本領発揮で、会計システム及びそのサブシステムに関連するプロセスやデータに対する影響がどこに出るのか、具体的なフローをもとに解説しています。特に販売管理プロセスフローチャート(P169以降)では基準の該当箇所に対応した影響がわかりやすく説明されております。

 他のサブシステムへの影響(P185以降)でも、販売管理や債権管理といった周辺業務に対する影響が解説されており、システム設計や運用の観点で網羅的に解説書が少ないなか重宝すると思います。辞書代わりに手元に置いておきたい一冊です。

当事務所へのお問い合わせはこちら

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

「企業会計」2019年2月号の巻頭特集

「AIが引き起こす管理会計革命 アンドロイドは電気経営の夢を見るか?」

『クラウド会計の観点からみた管理会計の進化」

を寄稿しました。

管理会計領域におけるAIの活用について、クラウド会計の視点から解説を試みた内容になります。ご一読いただければ幸甚です。

ちなみに特集サブタイトルはいわずもがなP.K.ディックの名作SFが由来ですが、長年のディックファンである自分がこんな場面で関わりを持つとは予想もしておりませんでした。(ちなみに表紙も羊です。干支は猪ですが)

公式サイト

http://www.chuokeizai.co.jp/acc/

本記事へのご意見・ご感想はこちらへ

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

新年のご挨拶 2019年

火曜日 , 1, 1月 2019 新年のご挨拶 2019年 はコメントを受け付けていません。

新年明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2018年は仮想通貨(暗号資産)の新たな制度設計や新しい収益認識基準の公表など、引き続き大きな変化が起きた一年でした。景気動向については先行きが不安視されていますが、どうなるでしょうか。

2019年も、これまでより激動の世の中になりそうです。変革の流れを確実にフォローして、お客様の事業価値につなぐことができるようメンバー一同邁進して参ります。何卒よろしくお願い申し上げます。

クインテット・マネジメント・パートナーズ 原幹公認会計士事務所

代表 公認会計士・税理士・公認情報システム監査人(CISA)

原 幹

お問い合わせはこちらまで

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

税務Googleカレンダーを更新しました(2019年)

火曜日 , 25, 12月 2018 税務Googleカレンダーを更新しました(2019年) はコメントを受け付けていません。

2019年(平成31年-新元号)12月までの税務カレンダー(Googleカレンダー形式)を更新しましたのでお知らせします。

PC/スマホ/タブレット等でご利用ください。更新内容は以下のとおりです。

  • 平成31年1月-12月の項目を追加

基本的には毎年同じイベントなのですが、休日による変動が少し入るのでそのあたりを調整しています。

表示イメージは以下のとおりです。項目をクリックすると詳細が表示されます。カレンダー右下の「+」ボタンを押して、ご自分のカレンダーに追加することもできます。ご利用は自己責任にてお願いいたします。

(Google Chromeを推奨。環境によっては見えないことがあります)

本年もお世話になりました。来年も良い一年でありますように。

当事務所へのお問い合わせはこちらまで。カレンダーへのご要望もお待ちしております。

平成31年度税制改正大綱のポイント(2)中堅・中小・小規模事業者の支援

火曜日 , 18, 12月 2018 平成31年度税制改正大綱のポイント(2)中堅・中小・小規模事業者の支援 はコメントを受け付けていません。

2018年12月14日に公表された、平成31年度(2019年)税制改正大綱ポイント解説の続きです。

中小企業投資促進税制について以下ポイントをまとめます。(ページ数は公表PDFにおけるページを表示しています。ハイライト部分は投稿主によるもの)

2. 中堅・中小・小規模事業者の支援(P66)

以下、国税の改正点です。既存の措置について適用期限を延長する内容が大半になります。

  • 中小企業者等の法人税の軽減税率の特例の適用期限を2年延長
  • 中小企業投資促進税制の適用期限を2年延長
  • 中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(中小企業経営強化税制)について、特定経営力向上設備等の範囲の明確化及び適正化を行った上、適用期限を2年延長
  • 中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(中小企業経営強化税制)について、経営改善設備の投資計画の実施を含む経営改善により売上高又は営業利益の伸びが年2%以上となる見込みであることについて認定経営革新支援機関等の確認を受けることを適用要件に加えた上、その適用期限を2年延長
  • 地域経済牽引事業の促進区域内において特定事業用機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(地域未来投資促進税制)について、一定措置を講じた上、その適用期限を2年延長
  • 青色申告書を提出する中小企業者のうち、中小企業等経営強化法の事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を受けたものが、改正法の施行の日から平成33年(2021年)3月31日までの間に、その認定に係る
    事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画に係る特定事業継続力強化設備等(機械装置、器具備品及び建物附属設備のうち、一定の規模以上のもの(下記参照)の取得等をして、その事業の用に供した場合には、その取得価額の20%の特別償却ができることとする
    • 機械装置 1台又は1基の取得価額が100万円以上のもの
    • 器具備品 1台又は1基の取得価額が30万円以上のもの
    • 建物附属設備 一の取得価額が60万円以上のもの
  • みなし大企業の範囲の見直し
    • 事業承継ファンドを通じて株式を保有されている場合の措置
    • 大規模法人に次の法人を追加
      • 大法人の100%子法人
      • 100%グループ内の複数の大法人に発行済株式又は出資の全部を保有されている法人

以下、地方税の改正点です。

  • 地域経済牽引事業の促進区域内において特定事業用機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(地域未来投資促進税制)について、一定措置を講じた上、その適用期限を2年延長
  • みなし大企業の範囲の見直し
    • 大規模法人に次の法人を追加
      • 大法人の100%子法人
      • 100%グループ内の複数の大法人に発行済株式又は出資の全部を保有されている法人

※当事務所へのお問い合わせはこちら。お気軽にご連絡ください。

平成31年度税制改正大綱のポイント(1)研究開発税制

月曜日 , 17, 12月 2018 平成31年度税制改正大綱のポイント(1)研究開発税制 はコメントを受け付けていません。

2018年12月14日に、平成31年度(2019年)税制改正大綱が公表されました。

改正ポイントは数多くありますが、ここではIT投資やベンチャー関連での改正点(研究開発税制の見直し、中小企業投資促進税制など)を中心にまとめます。(ページ数は公表PDFにおけるページを表示しています。ハイライト部分は投稿主によるもの)

  1. イノベーション促進のための研究開発税制の見直し(P62)

以下、国税の改正点です。

  • 験研究費の総額に係る税額控除制度について税額控除率を見直す
    • 増減試験研究費割合が8%超
      • 9.9%+(増減試験研究費割合-8%)*0.3 ※10%を上限
    • 増減試験研究費割合が8%以下
      • 9.9%-(8%-増減試験研究費割合)*0.175 ※6%を上限
  • 研究開発を行う一定のベンチャー企業(設立後10年以内の法人のうち当期において翌期繰越欠損金額を有するもの)税額控除の控除税額上限を引き上げ(当期の法人税額の25%→40%)
  • 試験研究費の額が平均売上金額の10%を超える場合における試験研究費の総額に係る税額控除制度の控除税額の上限の上乗せ特例について改組のうえ適用期限を2年延長
    • 控除税額の上限(25%または40%)に、当期の法人税額に試験研究費割合から10%を控除した割合を2倍した割合を乗じて計算した金額を上乗せ(現行どおり)
    • 税額控除率に控除割増率((試験研究費割合-10%)*0.5)を乗じて計算した率を加算
  • 試験研究費の総額に係る税額控除制度の税額控除率の上限を14%とする(原則は10%)の特例適用期限を2年延長
  • 中小企業技術基盤強化税制について、増減試験研究費割合が5%を超える場合の特例を増減試験研究費割合が8%を超える場合の特例に見直したうえ、適用期限を2年延長
  • 特別試験研究費の額に係る税額控除制度について見直し
    • 一定の要件を満たす企業間の委託研究に要する費用の額を加え、税額控除率を20%とする
    • 医薬品等に関する試験研究費について一定の助成金の交付を受けて行う特定用途医薬品等に関する試験研究を追加
    • 研究開発型ベンチャー企業との共同研究及び研究開発型ベンチャー企業への税額控除率を25%に
    • 控除税額の上限を引き上げ(5%→10%)
    • 大学等との共同研究に係る費用について適用人件費の範囲変更
  • 平均売上金額の10%を超える試験研究費にかかる税額控除制度を廃止

以下、地方税の改正点です。

  • 中小企業技術基盤強化税制について、増減試験研究費割合が5%を超える場合の特例を増減試験研究費割合が8%を超える場合の特例に見直し、適用期限を2年延長
  • 試験研究費の額が平均売上金額の10%を超える場合における中小企業技術基盤強化税制の控除税額の上限の上乗せ特例について改組のうえ、適用期限を2年延長
  • 特別試験研究費の額に係る税額控除制度について見直し一定の要件を満たす企業間の委託研究に要する費用の額を加え、税額控除率を20%とする
    • 医薬品等に関する試験研究費について一定の助成金の交付を受けて行う特定用途医薬品等に関する試験研究を追加
    • 研究開発型ベンチャー企業との共同研究及び研究開発型ベンチャー企業への税額控除率を25%に
    • 控除税額の上限を引き上げ(5%→10%)
    • 大学等との共同研究に係る費用について適用人件費の範囲変更
  • 平均売上金額の10%を超える試験研究費にかかる税額控除制度を廃止

長くなったので、続きます。

※当事務所へのお問い合わせはこちら。お気軽にご連絡ください。

【セミナー】AIを活用し経理業務を「データサイエンス業務」に変革するためのポイントと実務

木曜日 , 6, 12月 2018 【セミナー】AIを活用し経理業務を「データサイエンス業務」に変革するためのポイントと実務 はコメントを受け付けていません。

セミナー登壇は久々になります。今回はAIと経理業務の関連について3時間お話させていただきます。

万障お繰り合わせのうえ、ご参加いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

 

開催概要:

金融ファクシミリ新聞社 第 3817 回セミナー

タイトル:

AIを活用し経理業務を「データサイエンス業務」に変革するためのポイントと実務

-経理人材が今後目指すべき方向性を提示-

日時:

2019年01月15日(火) 13:30~16:30

URL:

https://www.fngseminar.jp/seminar/index.php?p=detail&num=3817

 

※当事務所へのお問い合わせはこちら

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067

年末調整制度に改めて反対する

火曜日 , 4, 12月 2018 年末調整制度に改めて反対する はコメントを受け付けていません。

年末調整シーズンに突入しましたが、早くも疲弊気味です。

さて、こちらのエントリが注目されています。

今年からの年末調整がどれだけエグいか、みんなに分からせる

http://nots.hatenablog.com/entry/2018/11/29/120000

計算構造の煩雑さもさることながら、記載例のExcelシートはExcel方眼紙で、もはや年末調整業務はかかわった誰もが不幸になる地獄のような作業になっています。

平成30年分配偶者控除等申告書入力ファイル(Excel方眼紙)がいろいろ酷い

http://harakancpa.com/blog/?p=1053

こちらのエントリでも書きましたが、個人的には「源泉徴収は賛成、年末調整は廃止すべき」という意見でございます。

源泉徴収や年末調整は納税者自身でやるべきか?

http://harakancpa.com/blog/?p=511

源泉徴収制度自体は広く定着していますので、いまさら廃止してしまうと大きな混乱が出る点、徴税の仕組みそれ自体としてはうまく機能している点を考えると廃止は好ましくないと考えます。

一方、年末調整制度については以下の理由で今すぐ廃止すべきではないでしょうか。

  • 自分の税額を計算・確定するのは各個人(または各世帯)が自らやらないと納税意識が高まらない
  • 中小企業では必要以上に実務的な負荷が高くなる
  • 個人情報を会社に提供することは慎重に行われるべきだが無自覚になってしまう
  • 個人の確定申告を行う便利な仕組みが広く普及してきた

クラウド会計ソフトが個人の確定申告にブレークスルーをもたらし、e-Taxでの申告も普通の感覚になってきました。その結果、専門知識がなくても申告計算自体は容易にできるようになりました(手続が容易だとは言っていません)。いまこそ、行政や会社任せで自分の税額もわからない(わからなくてよい)という固定観念を変えるべき時期に来ているのではないでしょうか。行政はそのような転換は望まないでしょうが、会社側として本来必要ではない事務作業を今後も抱え込み続けるべきかどうか、真剣に検討するべきだと思います。

 

※当事務所へのお問い合わせはこちら。お気軽にご連絡ください。

https://ssl.form-mailer.jp/fms/e5d2273b248067