今年も3月15日が過ぎていきました。みなさま期限内に提出完了しましたか?
まだ自分の作業も完全に終わったわけではないですが、今年の確定申告シーズンのふりかえりなどをやってみます。
今年から申告書類にマイナンバーの添付が必要になりました(マイナンバーカードのコピーまたはマイナンバー通知カードのコピー+本人確認書類の写し)。これが実に集まらない集まらない。マイナンバーカード自体は全国での作成率が10%を切っているので作られてないのは当たり前として、通知カード紛失(見当たらない、保管したけど行方不明など)多数発生。当初は書留など追跡可能な手段で郵送してねと依頼するも次第にルーズになり、FAXやスマホ画像などで送ってくる方も多数。いいのかこれでと思いつつ申告資料を仕上げました。
もとよりマイナンバーは普及するのはいろいろ無理がありそうなので(カード作成の煩雑さなど)このような展開も無理もないとはいえ、来年も同じような煩雑な運用になると思うと気が重いです。もともと税や社会保障の手続を効率化できるはずだった制度なのに、なぜこのような状況になっているのでしょうか。
「一人スクラムをためしてみた」でも書きましたが、今回はスケジュールや作業進捗状況を意識的に可視化するよう心がけました。これはなかなか効果的で、遅々として進まないようにみえる申告作業も少しずつ進むことが実感できます。翌朝になればその日に何をやるかがクリアになるので、このテクニックはかなり有効に感じられます。タスクをより細かく分解することで進捗状況をより細かく管理できることも今回実感できたのは収穫でした。
とはいえ、申告作業のように「資料が断片的に集まる」→「申告資料に反映する」→「確認する」→「最初に戻る」のサイクルを繰り返すのは非効率と思いつつも、こればかりは相手あっての作業になるのでなかなか思い通りのスケジュールで進みません。前年度の反省を踏まえて依頼資料一式をあらかじめ準備し、収集状況を管理するのを徹底したとしても結果はあまり変化なし。2月-3月の混沌としたスケジュールとそれにともなうもやもやからは解放されるのは難しそうです。
収集資料が電子データで送られてくるケースが増えてきましたが、それらを一元的に管理する仕組みがまだまだ確立できていません。メールのファイル添付は取りこぼしやすく要注意なので、やりとりするファイルを一定の場所に保管・共有する運用が必要になります。私のオフィスではDropbox/Box/OneDrive/Googleドライブなどのクラウドストレージサービスを使い分けてますが、相手の環境も考慮する必要があるため強要はできません。結果として複数の環境を相手によって使い分けることになります。ツールやサービスの機能も一長一短なのでどれか一つに統一することもできず、このあたりの運用はまだまだ試行錯誤です。
紙で収集した資料もScanSnapでデータ化して一元管理することで、紙ファイルを取り回す手間が大幅に削減できます。こちらの運用はだいぶ定着して参りまして、オフィス内は必要最小限の紙資料しかありません。
申告作業では基礎データとなる会計帳簿がきっちり作られていることが前提になるのですが、期中の作業は放置して帳簿作成から実質スタートとなると、どれだけツールやサービスを使って効率化を図ってもどうしても物理的に時間がかかる作業になります。こればかりは期中の帳簿作成作業をいかに平準化し、決算書作成や申告書作成にスムーズに移行できるかどうかがポイントになります。クライアントの協力は欠くことができません。
やりとりが煩雑になるクライアントの場合は作業メモに逐次記録を残すようにしました(テキストファイルなどシンプルな手段を使います)。結果、従前に比べて確認事項や資料の抜け漏れが少なくなりました。普段からbasecampでメールの過去ログは保存していて検索すればある程度情報は拾えるのですが、重要なやりとりとなると能動的に書き残す作業がより有効になります。スタッフへの引き継ぎにも役立ちそうなので、この方法は来年も継続していく予定です。
こんなところでしょうか。
なんだかんだとまた来年もどたばたしたシーズンになりそうです。
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