仕事で使うコミュニケーションツールとして電子メールが広く普及して久しいですが、この慣習にもそろそろ変化が訪れつつあるようです。現在広く使われているツールを大きく分類すると、以下のようなものがあります。
電子メール
グループウェア(G-Suite/Office365/Cybozuなど)
チャットサービス(Slack/Chatworkなど)
プロジェクト管理ツール(basecampなど)
メッセージングサービス(facebook messenger/LINE/WhatsAppなど)
私の環境では、メッセージングサービスはセキュリティの問題があるため原則として仕事では使わないですが、相手によっては好んで使われることもあるのでその場合はやむを得ない範囲で利用しています。即時性が求められるときはチャットサービス、じっくり考える時間が必要なときはメール/グループウェアを使い分けるといったところです。
業務上やむをえずファイルの添付を利用することが多く、こうしている今も受信したメールにいろんなファイルが添付されてきていて、削除しない限りメールボックスにデータが残る気持ち悪さと日々向き合っております。送信時はパスワード付き圧縮ファイルを作成したり展開したりするわけですが、送受信者間での合意のもとに定着しているこの慣習はもそろそろなんとかならないかなと思います。
POP/SMTPプロトコルを使用したメールが確実に到達することが保証できないことは明白なのに、一度世の中に定着した慣習はよほどのきっかけがないと変化することはないようです。共通のファイルを複数者間で更新してるときのストレスは特に高く、添付ファイルの空中戦をしながら遠い目をしています。
ちなみに外資系企業でよく見る「パスワード付き圧縮ファイルとパスワードを別送信する」といった運用は、ネットワークを継続的に監視している限り意味をなさないし、パスワードをメール本文に平文で書いている時点で不合格。今や単なるおまじないのレベルでしょうか。「FAX」「固定電話」「メール添付ファイル」は三大世の中から消滅してほしい慣習なのですが、ブレークスルーが起きてくれないものかと思います。
ことファイル共有に関しては、添付ファイルを代替できる機能としてはクラウドサービスのファイル/フォルダ共有機能があります。私の場合は
を相手によって使い分ける感じですが、これも受信側でアカウントがないとうまく共有できなかったりと使い勝手はいまひとつ。宅ふぁいる便のようなファイル転送サービスも、重要ファイルをやりとりするには抵抗があります。
といった条件を満たすB2Bのサービスがあれば喜んで使うところなのですが。Boxは惜しいところまでいってますが、完璧とはいいがたいところがあります。また、ローカルデータ中心のオペレーションがクラウドサービスの利用を通じて徐々にクラウド中心のオペレーションに変化しているのは興味深い変化です。まだまだローカルデータの取り回しを止めることはいかないのですが、継続的にオペレーションを見直していますので近い将来にはすべてのデータをクラウドで取り回すことができそうです。
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経営財務最新号(No.3314)に「急速に関心高まるRPA」としてRPA(Robotic Process Automation)の記事が出ていました。AIの進化と合わせ、このあたりの市場がホットなようです。同記事によれば、日本企業での導入は「単純・定型化作業の自動化」にとどまるが、向こう数年で劇的な進化が予想されるそうです。会計や監査の実務にもこれらが展開されていくであろうことは容易に予想できます。
オフィス内の事務作業に関していえば、従来の自動化がExcel VBA(Visual Basic for Applications)をを利用した「記録」「保存」「繰り返し」という単純作業の自動化にとどまるならば、RPAの導入は複数の業務システムにまたがる操作(ブラウザ/メールソフト/データ操作など)の記録と自動化まで行うところが異なります。RPAを導入する利点は、システムとシステムの間のつなぎの部分に介在していた人間の作業まで自動化するということになります。いわゆるオートパイロット機能が業務縦断的に実装されたイメージですね。
主要なRPAベンダは以下のとおりです。
RPAベンダのひとつUiPathの記事によれば、RPA製品の選定ポイントは5つあるそうです。
https://www.uipath.com/blog/5-tips-for-picking-the-right-rpa-vendor
翻って、日本の伝統的な大企業を想定した場合に、RPA導入のハードルとなるのは「可視化されていない」あるいは「ツールに落とし込まれていない」業務プロセスではないかと考えます。属人的な作業に落とし込まれたExcelワークシートの修正作業や、ワークフローのルールに乗らないイレギュラーな承認ルート(多くはシステム外の人間系プロセスで解決されている)などがあれば、業務プロセスのRPA対応にさらに一手間かけることになります。
業務プロセスの定型化・標準化に弱いととかく言われがちな日本企業がRPAの導入で出遅れないためには、RPAが実行可能・解釈可能な形式に業務を落とし込んでイレギュラー・非標準的なルールをなくしていく点が肝要です。よくよく考えるとこの理屈は一昔前のERP導入のときと酷似しています。機能面ではある程度ソフトウェアやツールの制約に委ねつつ、個別のカスタマイズを極力排除して自社に最適な業務プロセスを構築していくことは、時代を問わず共通のアプローチとして採用できそうです。
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株式市場の話題なので画像も株です。
ちょっと油断している間に、新規上場でのIFRS適用事例がずいぶんと積み上がっていました。
IFRS適用済・適用決定会社一覧
http://www.jpx.co.jp/listing/others/ifrs/index.html
平成29年6月現在で9社。直近では2017年3月30日に上場したスシローグローバルHDが適用しています。
情報・通信業とサービス行がそれぞれ2社。適用していない業種は商社・金融あたり?有名どころではLINEがあります。JPX400の適用要件を含め、IFRS適用を直接アピールすることで得られるメリットが増えてきたということでしょうか。
適用予定含め現在150社ですので、金融庁が目標としていた(はずの)3年で300社の約半分といった状況です。上場企業3800社への全面適用のロードマップは未だ見えませんが、任意適用の事例が今後加速度的に積み上がっていくことになりそうです。
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Excel職人のエントリはまだまだ続きます。
Excel職人御用達の関数といえばVLOOKUPですね。
なぜVLOOKUPを使えるとExcel中級者なのか
http://honeshabri.hatenablog.com/entry/vlookup
以上のようにVLOOKUPを使える者と使えない者では、作成する表のデザインが異なるのである。そして中級者は初心者の作る再利用性の無い表に対し、時に殺意を覚えるのだ。
ちなみに、紀元前16世紀ごろ*4の人間にVLOOKUPを意識した表を作れというのは、それほど無理な注文ではない。紀元前1800年ごろの古バビロニアでは既に達成している。なので21世紀の現代に、このような表を作れないのは恥ずかしいと思っていたほうがいい。
そうですか。VLOOKUPを意識しないときどき作ってしまうので、海より深く反省します。
さてExcelの関数も膨大すぎて把握しきれてないですが、Excel 2016でさらに増えていたようで不勉強でした。
Excel関数一覧 機能別(できるネット)
https://dekiru.net/article/4429/
私の場合、VLOOKUP以外で高頻度で使う関数はこんなかんじです。
日付と文字列操作と財務に偏りすぎですね。データベース関数や統計関数は埃かぶってます。海より深く反省します。
さて、こんな記事もありました。
AIの進化でグーグル・スプレッドシートは必要なくなるか(要会員登録)
Excelの引数指定ぐらいはAIにはお手の物でしょうから、古バビロニアで確立した(らしい)VLOOKUPもほどなくAIに駆逐されてしまいそうです。近い将来には人間が関数そのものを使いこなさなくてすむと思いたいですが、膨大なレガシーExcelシートは時代が変わったらどうなるのでしょうか。廃棄されるのか、AIが自動解析して同等またはより高機能の計算モデルを作ってくれるのか。個人的にはAIに「VLOOKUPの引数が間違っているので修正してください」とか言われてしぶしぶ修正するような未来でないことを期待したいと思います。
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Excel職人な話題のさらに続きです。
なんとも懐かしく衝撃的なデバイスを目撃。
信じてくれないと思いますが、昭和の時代、電卓が普及しつつもその計算結果が信用できない人向けに、そろばんが合体した電卓がありました。いまでいうと、エクセルが信用できず電卓で検算するストロングスタイル。 pic.twitter.com/tyY5tpmSyz
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) June 3, 2017
さすがにリアルタイムで見たことはないのですが、機械の計算結果が信用できない人向けのまさかのそろばんつき。別の意味で目から鱗ですが、これって売れたのでしょうか。
このような職人的おっさん感覚は
電卓の計算などあてにならん、わしゃ算盤で検算する
↓
エクセルの計算などあてにならん、わしゃ電卓で検算する(←私はこれ派)
↓
AIの分析結果などあてにならん、わしゃエクセルで再分析する
という風に、時代に合わせて変化していくのかもしれません。もっともExcelの計算結果を電卓で再計算するのはまったくナンセンスでもなくて、ヒューマンエラーで計算式の間違いを発見することにもつながるので少しは意味があります(一度やれば十分だと思いますが)。個人的には、電卓で検算したときに結果が一致したときの「はまった感」は他の計算機材では持ち得ないもので、こればかりは仕事で主に使っているものがなにかで決まるように思えます。
手作業で作るスプレッドシートは作り込めば作り込んだだけ統制のきかない計算ロジックを抱え込む自己矛盾的な側面があるので、財務経理作業の現実的な運用としては
のいずれかが望ましいと思われます。
は、コントロールという観点からはなるべく避けたほうがよいでしょう。
Excel自体がいわゆるAIのような振る舞いを身につけて自己チェック機能を実装してくれると人間が検算する必要もなく楽になるのですが、その姿がExcelの延長上にあるというよりは、まったく別のサービスの形になっている予感がします。
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Excel職人の話題の続きです。
よく「作業をするな、仕事をしろ」という標語を目にしますが、仮に付加価値をつけるアクティビティを「仕事」、つけないものを「作業」と呼ぶならば、Excelワークシートを使ったさまざまなアクティビティは以下のように分類できそうです。
いわゆるExcel職人というのは3か4に分類されます。特に3の難易度が高くなる(高度な関数や複雑なマクロの使用など)ほど「職人度」が高まるようです。「職人度」がエスカレートすればするほど、属人化・ブラックボックス化・エクセルメタボ化が進行することになるので、バランスを考える必要があります。一定以上の規模の企業であればワークシート作りっぱなしともいかず、スプレッドシートにも適切なコントロール(統制)を組み込まなければなりません。
1や2の「作業」、いわゆる「Excelコピペ作業」はほとんど付加価値がないわけですが、気がつくと私たちはこのような「作業」に大半の時間をとられて、結果的に「仕事」したつもりになっていないでしょうか。Excelが便利なツールなだけに、人間の側が使いこなしきれずExcelに使役される「道具」になってしまっている、というと言い過ぎでしょうか。どんな道具であれ、使う人間の側でどのように使いこなして「仕事」に付加価値をつけるかがより求められる時代になっているように思えてなりません。
という私もいま気がついたらExcelコピペ作業に集中してて仕事したつもりになってしまっていました。自戒を込めたエントリになりますが、日々の忙しさから一度立ち止まって私たちの「仕事」の意味を考えてみてはいかがでしょうか。
(2017/6/2 15:00追記)
Google スプレッドシートが、話しかけてグラフを作成できるようになったようです。ますます人間が「作業」する領域は少なくなっていくようです。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1706/02/news088.html
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Microsoft Excelがあまりにも高機能ツールであるがゆえに、オフィスのあらゆる業務シーンでExcelが使われるようになりました。汎用的なワークシートの仕様を極限までカスタマイズした結果、これまた極限まで属人化されたExcelシートを取り回す業務担当者(いわゆるExcel職人)の存在とともに、多くのワークシートがローカルデータとしてあふれかえっているのはどの企業でも見られる光景です。
ところが最近では流れが変わってきていて、さまざまなSaaS(Software as a Service)がExcelワークシートでの業務運用を塗り替えつつあります。身近なところでも以下のサービスがあります。
Excelそれ自体もオンプレミスソフトウェアからオンラインワークシート(Google SheetsやOffice 365など)に置き換えられつつあり、ローカルファイルを取り回す時代もそろそろ終わるかもという予感があります。
SaaSでの業務サービスはExcelほど細かい使い勝手の良さはないものの、定型業務に適した機能をうまく抽出してその業務に特化した使い勝手を提供してくれます。ユーザー側(多くは企業ユーザー)としても、属人化したExcelシートを運用する手間を考えると、SaaSに業務を移行することの利点は大きいものになります。
SaaSの普及とともに、ネ申ExcelやExcel方眼紙も徐々に駆逐されていくのでしょう。多くの企業で保存されている運用しきれていない大量のExcelファイルはいつか時代のあだ花として死滅していくのでしょうか、それとも固定電話やFAXのようにゾンビのように企業実務にこびりついていくのでしょうか。
また、SaaSに塗り替えられた業務でかつてのExcel職人の居場所はあるのでしょうか。これからはExcelワークシートの属人的な取り回しノウハウは不要なものとなっても、これらのサービスを効率的に使いこなすノウハウが今後求められそうな気がします。SaaSそのものは提供されたままの状態では使いこなせませんから、さまざまなサービスを組み合わせて使いこなす能力がオフィス人材の必須スキルになっていくのかもしれません。
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「日本の起業志向が低い」というデータが、たとえば以下の記事などで公表されているようです。
7割が「起業したくない」。世界と比べ消極的な日本人労働者
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49994?page=2
これは私も日々実感するところで、現状で起業することができるのは「なにがなんでもやり遂げたいと思うやむにやまれぬ気持ち」を持っている人か、失敗してもダメージの少ない潤沢な資金がある人に限定されている気がします。
日頃からブログで意見発信し、私も参考にさせていただいている友人の川井隆史さんが、起業のハードルは下がっているものの「起業を志す人への社会の冷たさ」を指摘されています。私もこの見解に近いです。
なぜ起業する人は日本で少ないか?
http://ta-manage.com/blog/17/1359.html
日本では起業マインドの醸成がまだまだ足りていないと私も思うわけですが、その背景としては「失敗を恐れない志向の乏しさ」と、一方での「失敗を許容しない文化」が大きな比重を占めているのではないかと考えます。
「失敗を恐れない志向の乏しさ」についてはやはり教育面の課題があろうかと思います。年功序列や終身雇用が崩壊したとはいえまだまだ大企業志向は強いですし(就職ランキング上位は伝統的大企業ばかり)、ベンチャーや新興企業での経験をトラックレコードとして評価する考え方は日本社会ではまだまだ少数派と感じます。減点方式で幼少時代から教育されていれば、失敗を恐れずチャレンジするという志向は少数派になりましょう。また、起業にあたっての実際の仕事内容やそのメリット・デメリット・リスクが若い世代に十分に浸透していない(知る機会が与えられなかった)点は改善が必要かと思います。
一方の「失敗を許容しない文化」は、起業した人であれば必ず経験するであろう金融機関や各種行政からの冷たい扱い(経営者の個人保証など、弱い者いじめでしかない)や、失敗に対して後戻りしにくい風土(大企業の面接で、起業経験が有利に働いたというのはまだまだ少数派)については早急に改善しないと、せっかくチャレンジしようとする若い芽を摘む結果になります。いきなりそのような環境に急変するのも難しいでしょうから、小さい規模でも失敗してダメージの少ない環境が用意されれば、いきなり荒海に放り出されるような過酷な起業経験にならず、少しでもチャレンジしてみようという人が増えてくるかもしれません。国や自治体はベンチャービジネスに首を突っ込むべきではないですが、自由に競争できる環境を整備することはできるのでこれはどんどん推進していただきたいものです。
当事務所のクライアントもベンチャー企業が多く、日々接する経営者の方のバックグラウンドはさまざまです。飽くなきチャレンジを日々続ける姿勢には頭が下がるばかりですが、そのような経営者や起業が今後ますます増えていくことを願っていますし、新しいビジネスを創造する企業をを日々支えていきたいと思います。
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フランスの大統領交代にともない、早ければ2018年から源泉徴収制度が導入されるとのニュースです。
フランスで初めて「源泉徴収」が始まる衝撃
http://toyokeizai.net/articles/-/171460
日本と異なりフランスでは世帯単位課税のため、源泉徴収の仕組みも日本とまったく同じものとはならないようです。今後のニュースに注目しましょう。
さて、日本においては源泉徴収制度や年末調整に対する批判が昔から現在にいたるまであらゆる場面で見られます。いわゆる天引きや会社まかせの税額計算にすることで、納税者の納税意識を高めないのはまずいという理由が批判の大きなものであるようです。
個人的には「源泉徴収は賛成、年末調整は廃止すべき」という意見です。前者(源泉徴収賛成)については確かに本来納税者自身で行うべきところですが、実務的にこれだけ普及している源泉徴収制度を前面廃止することでの社会的混乱は避けるべきではないかと思うからです。またいきなり個人で納税しろという仕組みになったら納税資金不足で立ち行かなくなる納税者も(私を含め)大量に出てくるでしょう。仮に廃止を進めるのであれば現実的な受け皿を想定しないと混乱を招くだけだと思います。
後者(年末調整廃止)については、やはり税額を確定するのは各個人(または各世帯)が自らやらないと納税の実感はやはり沸かないだろうなという理由に尽きます。家族構成や給与所得以外の所得について、もとより会社に計算を委ねる性質のものではないことは明らかです。クラウド会計のように、個人で税額計算が容易にできる仕組みが広く普及しつつある現代において、行政任せ会社任せの税額計算がある種の既得権として継続することには賛同しかねます。とはいえこちらも長きにわたって定着したことで今更納税者自身の手に戻すのは難しいのかもしれません。
つい悲観的な考えに傾いてしまいますが、世帯課税も含めて今度の制度変更の推移に注目したいと思います。
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ゴールデンウィークはビットコイン/ブロックチェーン関連の知識底上げを目指して何冊か読んだり手を動かしたり積んだままにしたりしてました。おかげで立派な耳年増にクラスチェンジ多少は概要を人に説明できるようになってきました。
関連書籍をまとめて何冊かご紹介します。
【入門編】
いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン
大塚 雄介(著)
「ビットコイン→ブロックチェーン→Fintech」の流れで、もっとも基本的なことから解説がなされています。実務者が書いているため記述も具体的です。入門書として一冊挙げるなら本書だけで十分でしょう。
ビジネスブロックチェーン ビットコイン、FinTechを生みだす技術革命
ウィリアム・ムーゲイヤー (著), 有限責任監査法人トーマツ (監修), 黒木章人 (翻訳)
主にビジネス面の影響についてコンパクトにまとめられています。概要をかいつまんで把握するには最適な一冊です。
ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか
ドン・タプスコット (著), アレックス・タプスコット (著), 高橋 璃子 (翻訳)
ブロックチェーンは世界をどう変えるのか、ビジネスモデルに対してどのようなインパクトをもたらすのかが網羅的に書かれています。ブロックチェーン実現にともなうリスクもわかりやすく記述されています。「創造的破壊が予想される12のエリア」が興味深いところです。
【テクニカル編】
ブロックチェーン 仕組みと理論 サンプルで学ぶFinTechのコア技術
赤羽喜治 編著 (著), 愛敬真生 編著 (著)
Bitcoin Core/Ethereum/Hyperledger Fabricについて、サンプル実装の解説が充実しています。日本語で書かれた技術書籍としてはもっともおすすめかも。サンプルコードも大量にあって実際に動かしてみたら動いた。楽しい。
ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術
アンドレアス・M・アントノプロス (著), 今井 崇也 (翻訳), 鳩貝 淳一郎 (翻訳)
いま読んでるところ。Fintechのバイブルと呼ばれる書籍の邦訳だそうです。トランザクションやウォレット実装の解説が多め。サンプルコードも充実しています。
日本でもブロックチェーン関連の機運が盛り上がっています。複式簿記の拡張としてのトリプルブッキングなど、知れば知るほど刺激を受ける技術が現実のものになりつつあります。5年後10年後はどのような姿が見られるのか、非常に楽しみです。
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