今回の夏休み課題図書のひとつ。読みやすくて一気に読了してしまいました。
スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家
ニューズウィーク誌などで長年ジャーナリストとして過ごしてきた筆者がリストラをきっかけにITベンチャーに転職し、そこでの体験を中高年ならではの視点で赤裸々に綴ったという、いわゆる暴露本です。NYSEに現在も上場している会社が実名で出てきますし、主要な人物はニックネームで語られますが一部は本名で登場する(理由はエピローグを読むとわかります)、非常に刺激的な内容になっています。結局会社は無事にIPOを迎え、筆者は静かに会社を去ることになるのですが。
本書に実名で登場するITベンチャーの企業風土、役員や従業員の奇矯な振る舞い、中高年で転職することでの戸惑い、結果として味わう蹉跌など、本書からの学びは多くあります。すべてのITベンチャーが本書のような会社ということはないですが、極端に走るとこのようになるというよいケーススタディにもなっています。
リアルな題材なので、本書で書かれている事実関係が今でも閲覧できたりします。
例の会社
https://finance.yahoo.com/quote/hubs?ltr=1
例のプレゼン資料
https://www.hubspot.com/blog/bid/5831/The-HubSpot-Code-Creating-A-Company-We-Love#
例のプレスリリース(本書エピローグを読んでから見ると楽しさ倍増)
本書はさまざまな読者層におすすめですが、読者の属性を「若者」か「中高年」のいずれか、若しくは「経営者」か「従業員」のいずれかに分けるならば、私自身のベンチャー企業の経験(従業員や経営者として)を踏まえておこがましいと思いつつ以下のようなアドバイスができそうです。(ここでは仮の線引きとして「中高年」を30代中盤から40代より上の年齢と定義します)
読者の属性によってさまざまな学びがある一冊ですのでぜひご一読を。
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ICO(Initial Coin Offering)というキーワードを最近頻繁に見るようになりました。
Initial Coin Offering (ICO) : Investopedia
http://www.investopedia.com/terms/i/initial-coin-offering-ico.asp
企業がトークンや仮想通貨を発行することで取引所に上場し資金調達するプロセスのことですが、正直ブロックチェーンが実務レベルで使い物になるまでもう少し時間かかるだろうなとか考えていたらあっという間にブームになっているようです。世の中動きが速すぎです。個人的には実需感がどうも感じられなくてぴんと来ないのですが、仮想通貨ならそらそうかということで。
とかつらつら思っていたら、ICOについてNTVPの村口さんがよいまとめを書いてくださってました。感謝。
ICOがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!ブロックチェーン・トークン発行経済
http://kigyoka.com/news/magazine/magazine_20170815.html
COMSAというICOプラットフォームが今後主要なプレーヤーになっていくようです。
またこちらの記事では、Braveというベンチャー企業が短時間でICOによる多額の調達をしたというニュースと、ここ最近でのICOブームについて分析されています。
暗号通貨で35億円調達!?ICOの可能性、そしてVCの仕事は無くなるのか?
http://hiromaeda.com/2017/06/11/sendbitcointo-1f6tstb6pg8cfwhoqpfe8d9ptcdlvlhw7y/
今後実際普及していくのかどうかは別として、ICOについてはざっと思いつくだけでも
といったポイントがあり、正直見通しが立っているように思えないのですが、それもこれから徐々に検討が進んでいくのでしょう。いずれにしてもIPOとは違う資金調達手段が確立していくことは、新しいことにチャレンジする機会が広がるという点では非常によい動きです。思ったよりも早くブームの頂点がやってきてあっという間にしぼむという展開も考えられなくはないですが、あっという間に立ち上がったこのブームをしばらく注視したいと思います。
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2017年(平成30年)4月までの税務カレンダー(Googleカレンダー形式)を更新しました。
PC/スマホ/タブレット等でご利用ください。
更新内容は以下のとおりです。(申告日程関連の要望が多かったため、対応しています)
表示イメージは以下のとおりです。項目をクリックすると詳細が表示されます。カレンダー右下の「+」ボタンを押して、ご自分のカレンダーに追加することもできます。ご利用は自己責任にてお願いいたします。
(Google Chromeを推奨。環境によっては見えないことがあります)
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夏になりました。こういう日はあまり仕事せずかき氷とか食べて室内でのんびり過ごしていたいところですが、なかなかそうはいきません。
さて、全国各地にある税理士会を束ねる団体として日本税理士会連合会(日税連)がありますが、7月12日にこのような報告資料が公表されております。
日本税理士会連合会: FinTechへの対応について(中間報告)
http://www.nichizeiren.or.jp/datalibrary/consultation/others/170712d/
日本税理士会連合会は、FinTechの進展に伴う金融サービスの変革によって、税理士の業務にも少なからず影響が生じてくるものと思われることから、FinTechが及ぼす影響とその対応について中間報告を取りまとめました。
とのことなので、中身を読んでみたのですが、いくつか気になる記述が。
将来的に、会計業務(特に記帳代行業務)については、人工知能を活用したクラウド会計ソフトによって、相当部分が自動化され伝票起票、データ入力の業務が省力化されることは確実であり、企業の経理担当者、会計事務所に係る雇用が大きく削減されるとも言われている。
これはまあそのとおりかと。
しかし、データ入力まで自動化されたとしても、経理担当者や会計事務所による会計処理に係る入力確認、税理士等による試算表及び決算書の作成時の確認は変わらず必要になるものと考えられる。
これは認識がやや甘いかと思いました。人間によるチェックが当面は続くという点は確かにそうかもしれませんが、将来的に入力確認やチェック自体が自動化される可能性は十分あると思います。
金融機関と特定の税理士法人、金融機関と既存ベンダーと税理士法人等という組合せも想定される。これまでも問題視してきたところであるが、金融機関が所謂一本釣りをした税理士法人を取引先企業に紹介することで、既存の顧問税理士との間でトラブルになるというケースが増加する蓋然性がある。
一般的に、融資を受けている企業にとって、金融機関は圧倒的な優越的地位にある。そのような金融機関からの提案を企業が拒否することは容易ではない。まして顧問税理士を飛び越えた営業・提案を行われた場合、経営者は企業にとって極めて重要な案件を顧問税理士に相談する前に決断してしまうケースもあり得る。
このあたりから内容がだんだん怪しくなってきました。金融機関の提案採否を判断するのは企業の裁量だし、飛び越えて話を持って行かれるような顧問税理士であれば所詮はその程度の信頼関係でしょうから、懸念がいまひとつぴんときません。
そして、日税連としての提言が何点か提示されております。「中小会計指針及び中小会計要領の普及・啓蒙」として、以下が書かれています。
税理士が作成した決算書の優位点として、中小会計指針、中小会計要領(以下、「中小会計指針等」という。に準拠していること、さらにチェックリストを作成・添付することにより準拠性が明確となり、会計の専門家である税理士としての高度な判断が反映、明示される点である。会計業務の自動化が進むほど、税理士による専門家としての判断が極めて重要となり、そのツールとして、中小会計指針等、チェックリストの重要度が増してくるものと思われる。
いやまあそれはそうですが…
チェックリスト自体がクラウド会計ソフトの一機能として提供される可能性には目を向けないのでしょうか。専門家としての判断が重要なのはそのとおりですが、従前の仕組み(専門家による経理情報作成とチェックリストによるチェック)に依拠しすぎている感があります。
そして一番がっかりなのは最後の一文。
上記で述べたとおり、FinTech に伴う新しい技術への対応は、基本的には個々の会員の判断、自己研さんによるものと考えられる。そのため、現時点で日税連において FinTech そのものの研究を行う必要性は乏しいものの、情報収集は継続し、会員に必要な情報を提供していくべきものと思われる。
FinTechのフォローは基本的に各税理士任せなわけですかそうですか。情報提供や研修も大事ですが、FinTechの台頭が従来の仕組みをまるごと塗り替え、専門家の地位を脅かすインパクトを持っている点について危機意識がまるで欠けてますね。
クラウド会計ソフトが実現する自動化により専門家の仕事量は一時的に減少するでしょうが、これらを活用した新たな業務モデルの定義が必要な点を踏まえ、もう少し踏み込んだ提言をしていただきたいところでした。
というわけで、FinTech界隈は動きも早く日々進化しているため、専門家としても受け身になるのでなく、積極的に情報収集に努めるのが肝要かと思われます。わざわざ報告書で提言されなくてもやってますけどね。まずはあれこれ悩まずとにかく使ってみて慣れてしまうのが早道なのは間違いありません。もっとも受け身になる以前にエンドユーザー側のクラウド会計導入事例が増える一方ですので、遅かれ早かれこの動きに追随できない(従来の仕組みにしがみつく)会計専門家は淘汰されていくのかもしれません。
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昨今話題の「シンギュラリティ」という言葉は、この人の講演で一気に浸透した感があります。
【SoftBank World 2016】 基調講演 孫 正義
そして、「(技術的)特異点」という意味でのシンギュラリティがビジネスの世界にどのように影響を及ぼすのかについて述べた一冊が出ています。
著者はまだ日本人でも少ないSingularity UniversityのExecutive Program(EP)卒業生です。本書のキーワードはタイトルの「Singularity」そして「exponential(指数関数的)」の2つ。全体的に楽観論が強く、リスクの掘り下げが甘い感はありますが、それでもかなり刺激的な内容の一冊です。
今後数十年で世の中にどのような変化が予想されるのかは本書を読んでいただくとして、読者の立ち位置は
「Singularityが到来することを所与としてそのための準備を考えるヒントにする」
のか
「Singularityが到来するかどうかわからないので現状の延長で今後を考える」
のかによって本書から得られる示唆も変わるように思えます。私の場合はたんに新しいもの好きなのでもちろん前者。仮に2045年がTechnological Singularityの発生時点だとして、ぎりぎり自分が生きている間にそれらが実現することを目撃できるかもと考えるだけでわくわくしてきます。
ビジネス環境も根本からの変革を迫られることになります。Singularityによって変革を遂げた「エクスポネンシャルな組織の10の特徴」もぜひ本書を手に取って知っていただきたいですし、私自身も本書で述べられている「Singularity Universityが考える人類の12の課題」について、自分の問題意識や今後の居場所をどこに置くべきかをじっくり考えてみたいと思います。
Singularity Universityについてはこちらの記事も参考になりますのでどうぞ。
世界のトップエリートは「10%アップ」でなく「10倍アップ」の成果を目指す
http://www.gentosha.jp/articles/-/8251
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法人税申告で一緒に提出する「法人事業概況説明書」の様式が、平成30年4月1日以後終了事業年度分から改正されるようです。
国税庁: 「法人事業概況説明書」の様式が改訂されます
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/02-05.pdf
項目自体は細かな修正にとどまりますが、この手の修正をフォローするたびに私としては暗澹とした気分になります。というのも、どのような申告ソフトを使っていてもこの「紙の申告様式」の制約から逃れることができず、指定様式にちまちまとデータを再入力していくというまことに生産的でない作業に縛られるからです。
考えてみれば、申告業務のフローは「紙の申告様式」を大前提として組み立てられているため、そこかしこにボトルネックがあります。
法人事業概況説明書の場合、「主要科目」「月別の売上高等の状況」「期末従事員数党の状況」といった数値データは会計ソフトや給与ソフトが保持するデータと連動できるので、「紙の様式」という制約にこだわらなければもっと楽に作成できるはずなのですが、「紙の様式」に落とし込むという大前提があるせいで、結局はデータの再入力やチェックに余計な工数をとられるのが現状です。
e-Taxの仕様自体は公開されているものの、e-Taxソフト(当局純正の申告ソフト)のUIの悪さや機能の低さによって納税者や税理士が使いこなせるものではまったくなく、市販の申告ソフトもUIを工夫してる点以外は五十歩百歩。
仮に「紙の様式」にとらわれず申告データの受渡で完結するのであれば、
となり、かなりシンプルになるはずです。いたずらに人手を介さないことで、チェック業務も削減できるでしょう。もっとも申告納税制度の制約がありますし、「申告に必要なデータ」をすべて会計ソフトから抽出することも不可能ではありますが、大前提とされている「紙の申告様式」の制約を見直すこで申告業務の劇的な改善は見込めるはずです。こればかりは申告ソフトの進化ではどうにもならない部分です。役所と紙の文化は不可分かもしれませんが、様式の細かな修正などではなく、このあたり大胆にメスを入れてもらいたいと思うこの頃です。
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2017年(平成29年)12月までの税務カレンダーをGoogleカレンダー形式で公開しました。自分の備忘用に使っていましたが、共有することで役立つならばということで公開することにしました。
PC/スマホ/タブレット等でご利用ください。
表示イメージは以下のとおりです。項目をクリックすると詳細が表示されます。
(Google Chromeを推奨。環境によっては見えないことがあります)
以下のいずれかの方法で自由にご利用ください。なお、ご利用は自己責任にてお願いいたします。
当事務所へのお問い合わせはこちらまで。カレンダーへのご要望もお待ちしております。
経営財務No.3316 P4記事によれば、企業会計基準審議会(ASBJ)での仮想通貨に関する会計処理の検討が進んでいます。
https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html
ビットコインが一時の盛り上がりからトーンダウンして他の仮想通貨に主導権が変わりつつある状況を受け、基準の策定もビットコイン以外の仮想通貨を折り込んで検討しているようです。また、交換業者における預り仮想通貨を期末に時価評価するかといった論点が検討されている模様。早ければこの夏にも基準案が出てくることになりそうです。
折しも改正資金決済法を受けて、仮想通貨については2017年7月1日より消費税の課税対象とならない「非課税取引」として処理されることになりました。引き続き推移を見守りたいと思います。
ところで仮想通貨取引自体がまともな市場になるのか不透明なのでいまだ自身では手を出していませんが、火傷するのもこわいし。さてどうしたものか。
※当事務所へのお問い合わせはこちら。お気軽にご連絡ください。
仕事で使うコミュニケーションツールとして電子メールが広く普及して久しいですが、この慣習にもそろそろ変化が訪れつつあるようです。現在広く使われているツールを大きく分類すると、以下のようなものがあります。
電子メール
グループウェア(G-Suite/Office365/Cybozuなど)
チャットサービス(Slack/Chatworkなど)
プロジェクト管理ツール(basecampなど)
メッセージングサービス(facebook messenger/LINE/WhatsAppなど)
私の環境では、メッセージングサービスはセキュリティの問題があるため原則として仕事では使わないですが、相手によっては好んで使われることもあるのでその場合はやむを得ない範囲で利用しています。即時性が求められるときはチャットサービス、じっくり考える時間が必要なときはメール/グループウェアを使い分けるといったところです。
業務上やむをえずファイルの添付を利用することが多く、こうしている今も受信したメールにいろんなファイルが添付されてきていて、削除しない限りメールボックスにデータが残る気持ち悪さと日々向き合っております。送信時はパスワード付き圧縮ファイルを作成したり展開したりするわけですが、送受信者間での合意のもとに定着しているこの慣習はもそろそろなんとかならないかなと思います。
POP/SMTPプロトコルを使用したメールが確実に到達することが保証できないことは明白なのに、一度世の中に定着した慣習はよほどのきっかけがないと変化することはないようです。共通のファイルを複数者間で更新してるときのストレスは特に高く、添付ファイルの空中戦をしながら遠い目をしています。
ちなみに外資系企業でよく見る「パスワード付き圧縮ファイルとパスワードを別送信する」といった運用は、ネットワークを継続的に監視している限り意味をなさないし、パスワードをメール本文に平文で書いている時点で不合格。今や単なるおまじないのレベルでしょうか。「FAX」「固定電話」「メール添付ファイル」は三大世の中から消滅してほしい慣習なのですが、ブレークスルーが起きてくれないものかと思います。
ことファイル共有に関しては、添付ファイルを代替できる機能としてはクラウドサービスのファイル/フォルダ共有機能があります。私の場合は
を相手によって使い分ける感じですが、これも受信側でアカウントがないとうまく共有できなかったりと使い勝手はいまひとつ。宅ふぁいる便のようなファイル転送サービスも、重要ファイルをやりとりするには抵抗があります。
といった条件を満たすB2Bのサービスがあれば喜んで使うところなのですが。Boxは惜しいところまでいってますが、完璧とはいいがたいところがあります。また、ローカルデータ中心のオペレーションがクラウドサービスの利用を通じて徐々にクラウド中心のオペレーションに変化しているのは興味深い変化です。まだまだローカルデータの取り回しを止めることはいかないのですが、継続的にオペレーションを見直していますので近い将来にはすべてのデータをクラウドで取り回すことができそうです。
※当事務所へのお問い合わせはこちら。ファイル添付はできませんがお気軽にご連絡ください。
経営財務最新号(No.3314)に「急速に関心高まるRPA」としてRPA(Robotic Process Automation)の記事が出ていました。AIの進化と合わせ、このあたりの市場がホットなようです。同記事によれば、日本企業での導入は「単純・定型化作業の自動化」にとどまるが、向こう数年で劇的な進化が予想されるそうです。会計や監査の実務にもこれらが展開されていくであろうことは容易に予想できます。
オフィス内の事務作業に関していえば、従来の自動化がExcel VBA(Visual Basic for Applications)をを利用した「記録」「保存」「繰り返し」という単純作業の自動化にとどまるならば、RPAの導入は複数の業務システムにまたがる操作(ブラウザ/メールソフト/データ操作など)の記録と自動化まで行うところが異なります。RPAを導入する利点は、システムとシステムの間のつなぎの部分に介在していた人間の作業まで自動化するということになります。いわゆるオートパイロット機能が業務縦断的に実装されたイメージですね。
主要なRPAベンダは以下のとおりです。
RPAベンダのひとつUiPathの記事によれば、RPA製品の選定ポイントは5つあるそうです。
https://www.uipath.com/blog/5-tips-for-picking-the-right-rpa-vendor
翻って、日本の伝統的な大企業を想定した場合に、RPA導入のハードルとなるのは「可視化されていない」あるいは「ツールに落とし込まれていない」業務プロセスではないかと考えます。属人的な作業に落とし込まれたExcelワークシートの修正作業や、ワークフローのルールに乗らないイレギュラーな承認ルート(多くはシステム外の人間系プロセスで解決されている)などがあれば、業務プロセスのRPA対応にさらに一手間かけることになります。
業務プロセスの定型化・標準化に弱いととかく言われがちな日本企業がRPAの導入で出遅れないためには、RPAが実行可能・解釈可能な形式に業務を落とし込んでイレギュラー・非標準的なルールをなくしていく点が肝要です。よくよく考えるとこの理屈は一昔前のERP導入のときと酷似しています。機能面ではある程度ソフトウェアやツールの制約に委ねつつ、個別のカスタマイズを極力排除して自社に最適な業務プロセスを構築していくことは、時代を問わず共通のアプローチとして採用できそうです。
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