「企業会計」2024年9月号の【時事解説】に
「システム障害発生時の会計・開示のポイント」
を寄稿しました。
近年頻発するシステム障害事案において、会計処理や開示への影響を事例を交えて解説しております。ぜひご一読ください!
「企業会計」公式サイト
http://www.chuokeizai.co.jp/acc/
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大変興味深いnoteのポストを拝見しました。
日本における会計ソフトの乱立状態を「クラウド会計対その他」の対立構造では説明ができないことを説明してみた
https://note.com/koganeman/n/n556dbf59f166
勘定科目コードは実務で日々触れているものでもありいろいろ思うところはあるので少しコメントしてみます。
同ポストでは会計ソフトの群雄割拠状態について
の2つの類型で説明します。鎖国系とグローバル系の分類は自分も近い認識ですが、実際はグローバル系(弥生会計、会計王、ジョブカン会計、MFクラウド、freeeなど)も科目コードが「不要」なわけではなく、勘定科目コードは実装されていますしユーザーによる入力も可能なので、厳密には利用者に科目コードを常に意識させるかさせないかの違いで
といった類型になるように思えます(鎖国系の会計ソフトは残念ながら使用経験がないため、間違っていたらすみません)。
本ポストでも触れられているとおり、科目コードを意識させる/させないに関わらず、各社各様のコード体系で実装され、各社ごとにユーザーの囲い込みを目指しているのが現状なわけですが、このような構造に陥る要因として
の2つが不可分に実装された結果としてソフト各社の縄張り争いに繋がっているのではないかと考えます。実際のところは「帳簿記録機能」は会計ソフト固有のものとして必須なのですが、「財務報告機能」は科目コードの違いを超えてコード体系を集約・連携することで実現できる機能(のはず)なので、この機能が会計ソフトから分離された連携機能として別に実装されていれば、ソフトの違いは吸収されて(日本基準に基づくという制約はありますが)どのような環境でも単一の財務報告は実現できるはず。
とはいえ会計ソフトから「財務報告機能」を分離してしまうと業務ソフトの機能として完結しないため、こういった事情が勘定科目コード不統一による群雄割拠構造を生んでいるように思われます。結果として、財務経理領域におけるDXの進展にどうしても限界があると解釈せざるを得ないのが現状です。
「財務報告機能」は「帳簿記録機能」と不可分に実装されるのでなく、帳簿記録機能の上位概念として実装されることで現在の混乱状態が解消されてスムーズな財務報告を実現できると考えますが、「財務報告機能」それ自体で提供することにビジネス価値があるかというと微妙ですし、会計ソフト開発会社が「財務報告機能」を切り出して標準化する動機付けは乏しいので、現在の構造を解決するにはまだまだ多くの時間がかかるようです。(実は数年前にこのエリアの実現可能性を検討した時期がありましたが、諸事情あって話が流れてしまいました。こういった話題にご興味ある方はぜひご連絡ください)
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旬刊「経理情報」5月1日号(通巻No.1709)に寄稿した
『実務解説「親子会社間で会計ソフトが異なる際の照合差額の検証」』
が掲載されました。定期購読雑誌ですが、バックナンバーの購入も可能です。
連結会計業務における照合差額の効率化というニッチなテーマで書いておりますが、ご笑覧いただければ幸いです。
経理情報(公式)
https://www.keirijouhou.jp/index.html
バックナンバー(最新ニュース閲覧、見本誌請求などが可能です)
https://www.keirijouhou.jp/bn_new/1709.html
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2024/02/08に丸善リサーチさん主催のウェビナーに登壇しました。
アーカイブ動画が公開されましたので共有いたします。
↓のエントリをきっかけに登壇させていただいたわけですが、テレワークや丸善リサーチに興味を持たれるきっかけになればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が収束に向かいつつも、社会が元の状態を取り戻すのに時間を要しました。従来どおりの感染対策を意識していても実際罹患してしまいましたし、油断のならない一年であったと実感しました。
テレワーク(リモートワーク)スタイルと出社スタイルの使い分けについては、企業によって活用方針がくっきり分かれていったようです。ハイブリッドワーカーのスタイルが存在感を示すなか、働きやすい環境作りが人材採用にも直接の影響を及ぼしてきました。テレワークの是非も含め、より働きやすい環境を用意するのが経営者サイドに問われ続けていくと思われます。
2024年も気を引き締めつつ新たな取組みを進め、実績を挙げて、自社やクライアントの成長に確実に結びつけていくことにフォーカスしていきます。弊事務所は引き続きクライアントの成長に寄り添いつつ、その成長に向けてさまざまな施策を講じていきます。個人としても、引き続きスキルの向上に精進したいと思います。
また私事になりますが自宅を13年ぶりに移転しました。お世話になった方々には連絡先を個別にお伝えしておりますが、引き続きご厚誼いただけますと幸いです。
弊事務所メンバー一丸となって本年も邁進して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
クレタ・アソシエイツ 原幹公認会計士事務所 代表
公認会計士・税理士・公認情報システム監査人(CISA)・公認不正検査士(CFE)
原 幹
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2024年(令和06年)12月までの税務カレンダー(Googleカレンダー形式)を更新しましたのでお知らせします。
PC/スマホ/タブレット等でご利用ください。更新内容は以下のとおりです。
基本的に毎年同じイベントですが、休日による変動を調整しています。
表示イメージは以下のとおりです。項目をクリックすると詳細が表示されます。カレンダー右下の「+」ボタンを押して、ご自分のカレンダーに追加することもできます。ご利用は自己責任にてお願いいたします。
カレンダーのURLはこちらです。Google Chromeを推奨しますが、環境によっては見えないことがあります。うまく表示できない場合はブラウザでコピー&ペーストしてください。
https://calendar.google.com/calendar/embed?src=harakancpa.com_2qhjtrecvq75rb5rjed2nlfnfo%40group.calendar.google.com&ctz=Asia%2FTokyo2023年はインボイス制度の適用に伴い混乱の年末を迎える展開になりました。依然として政情不安や為替の不安定など混沌とした一年だったと感じます。
2024年は改正電子帳簿保存法の本格適用やインボイス制度による初年度の税務申告を迎えます。企業側でそれらの対応に追われる日々は続くものと予想されます。
経理・財務・税務領域のデジタル化やAIの進化を受け、私たちの仕事も変革を迎えます。クライアントのニーズを適切に満たすことができるよう私たちも日々研鑽し、本業にフォーカスするクライアントのみなさまをこれまで以上に引き続きご支援して参ります。
以上、本年最後の投稿になります。
2023年も大変お世話になりました。来年もみなさまにとって良い一年でありますように。
当事務所へのお問い合わせはこちらまで。カレンダーへのご要望もお待ちしております。
丸善リサーチがなかなかいけてます。
丸善リサーチとは
「会計税務の書籍・雑誌がオンラインで読み放題、的確な税務判断を支援する数百冊の書籍や雑誌を掲載」とのことで、会計・税務領域の横断検索サービスです。同業者の間でも評判が良いですね。
https://tax.maruzen-research.jp/
書籍については最新刊まではカバーしていないものの、近刊のカバレッジがなかなか高く、弊事務所で買い置きした積ん読専門書たちが早々にカバーされておりました。
こんなことができた
ざっくりこんなことができます。
キーワード「税務調査」→「書籍」「目次」で132件ヒット。最新刊行は2022年9月
キーワード「組織再編」→「書籍」「本文」で124件ヒット。最新刊行は2023年9月
キーワード「ベンチャー」→「書籍」「本文」で6件ヒット。最新刊行は2023年1月
「読む」→本文のページを開く
「書籍内検索」→関連キーワードをハイライトしつつ開く
「プレビュー」→検索結果を表示しつつ書籍内検索結果を開く(一番便利)
リサーチのアプローチが変化した
さて、このように便利なサービスが出てくるとリサーチのアプローチも自ずと変化していくことになります。たとえば、最近まではもっぱらこんな方法でした。
ネットでキーワード検索
→書籍を検索
→購入
そのうちこんな感じになりました。
ChatGPTで当たりをつける
→書籍を検索
→購入
今はこんな感じでリサーチしております。
ChatGPTで当たりをつける
→丸善リサーチで横断検索
→該当書籍で解答が得られれば終了、得られなければ近刊書籍を検索
→購入
よくよく考えてみれば、リサーチはなんらかの「解答」を求めて行う動作なので、ほしい情報に到達できれば書籍の体裁をとるかどうかは重要ではなかったりします。とはいえそれでは書籍の著者が発刊するモチベーションが低くなってしまうので、新刊の存在価値が低下することは当面はなさそうです。
というわけで、無料モニタリングの期間も終了し、12月から丸善リサーチが有料化(3,500円/月 消費税別)されるそうなので、より活用していきたいと思います。いまのところ会計・税務領域が中心ですが、専門領域への今後の拡がりが期待できそうです。
まあ、結局専門書は相変わらずどかどか購入しているわけですが。
話題の新刊なので早速手を伸ばしてみました。
(オビより)
項目別のチェックリストを使って、個別かつ網羅的にリスクと対策を解説。監査法人・大手総合商社で培ったノウハウをまとめた1冊。改正内部統制基準等もフォロー。
2023年4月の内部統制実施基準の改正を踏まえ、実務視点での内部統制構築方法について書かれています。豊富なチェックリストと合わせ、Excelファイルのチェックリストをダウンロード可能です。(サンプル版は無料で完全版は有料)
JSOXの最新動向をコンパクトに把握しつつ、実務的なリストを利用したい読者向けには有用な一冊といえます。
第I部 内部統制の構築・運用に向けた基礎知識
「内部統制はなぜ必要か」「内部統制の構築に向けた基礎知識」など、基本的な知識確認のためのパート。基本知識があれば改正点をかいつまんで押さえれば十分だと思われます。
第II部 項目別チェックリスト
本書のメインパート。実務上リスクが高いとされる主要な内部統制項目ごとに「主要なリスク」「対策」「サンプル帳票」が紹介されています。本書で言及される項目は以下のとおりです。職掌柄IT統制のパートを時間をかけて読んでしまいますが、必要最小限のレベルは網羅しているように読めました。
本書の読後感は以下のとおりでした。どうしてもIT統制がらみは辛口になってしまいます。これから内部統制評価を始めるときにリスクを特定する段階で迷っている読者には向いていると思いました。
よかった点
残念だった点
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会計データサイエンティストを目指す方の必読書が出ました。
雑誌『企業会計』連載時にも興味深く読んでいましたが、今回書籍になることでまとめて読めるのはありがたいです。書籍になると読後感がまた違いました。
本書は冒頭で対象読者ペルソナが明記されてるので、ご自身が向いている読者層かあらかじめ確認する目安になるでしょう。個人的には「中規模から大規模組織の経理部門所属」がターゲットに思えました。サンプルコードもついている親切設計なので、実際に手を動かしてみるのが肝要です。
以下、各章について読後の感想です。
第1部『会計データサイエンスの基礎知識』では、初学者向けにデータサイエンスの基礎知識を解説しています。
第1章 会計データサイエンスの準備体操
第2章 Python入門
では、データサイエンス初学者向けにPythonやNumPyの基礎解説があり、予備知識のない読者でもは入りやすくなっています。Google Colaboratoryのインストールから解説しているのはわかりやすいですね。NumPyやpandasの機能解説については既知の読者は読み飛ばしてよいですが、おさらいに読むのがよいでしょう。
第3章 数学入門
データサイエンスには不可欠の知識なので、この章を読んで眠くなるのでは始まらないです。頑張って読み切りましょう。
第2部『会計データサイエンスの実践』では、いくつかの実務的なユースケースをもとに、動作するPythonコードを用いての解説が続きます。
第4章 監査で使われる統計的サンプリングツールを実装しよう
第5章 会計データの特徴を理解して将来の売上を予測しよう
こちらの章は個人的に一番楽しく読みすすめられました。帰無仮説をはじめとする統計的サンプリングの解説を、コードまで落とし込んで解説した画期的なパートだと思います。季節変動のある売上データに基づく将来売上予測、というわかりやすいユースケースから、SARUMAモデルによる予測を解説。こちらも動作するコードで解説をわかりやすく表現していて、概念的な解説をより腹落ちしやすく伝える工夫が随所に見られました。
なお、統計的サンプリングについては発行年月は古いですがこちらの良書があるので、併せて参照するのがよいでしょう。
第6章 会計データを使って機械学習に挑戦しよう
会計データを使った機械学習への挑戦。機械学習の基本解説から、よりリアルなケースとしてたこ焼き屋の会計帳簿をもとにさまざまな分析からはじまり、決定木による顧客行動の分析やSVMによる掛け売り予測と資金繰り対応という実践的なテーマで分析を試みます。ここでも概念的な説明から実際のコードに落とし込むことで理解が容易な説明になっています。
第7章 会計データの異常検知をしよう
異常検知の問題設定にはじまり、正規分布に基づく異常値分析の解説です。この章で難易度が一気に上がりますが、会計監査の実務ではお馴染みのトピックを取り上げているので読み切りたいところです。深層学習の話題にも少し触れているのが興味深いですね。
第8章 データサイエンスを意思決定に活用しよう
ベイズ統計モデルによる不確実性モデリングや、自己回帰モデルによる在庫予測の解決、ロジスティック回帰モデルによる貸倒予測、生存時間モデルによる将来キャッシュフローの予測など、実践的な意思決定に用いるためのデータ分析がとりあげられています。サブスクリプション事業ではおなじみの離脱予測などのユースケースがあるので、SaaS企業の参考にもなるでしょう。こちらもコード盛りだくさんで消化不良になりそうですが、実際に動作させながら確認していくと面白さを味わえます。
第9章 データ分析基盤を構築しよう
会計データの特徴に始まり、効果的なデータ分析基盤の構築指針について解説しています。永遠のテーマではありますが、『データを何のために使うか』という根本的な問いかけは、データサイエンスに欠くことのできないものです。こちらも丁寧な解説が行われています。
参考文献それぞれに一言コメントがあるのがよいですが、章によってなかったりとばらつきがあるのは少し残念でした。複数著者だと符丁を合わせるのが難しいですね。
全体的に、会計データサイエンスの視点を掘り下げつつ実践的に理解したい方には格好の入門書だと思いますので強くおすすめいたします。本書はPythonやデータ分析の入門向けなので、より突っ込んだ深層学習や昨今のトレンドである生成AIにからめた解説触れていない点については、今後の続編に期待したいと思います。
なお、オビ部分にちょっとした遊び心があるので、実際に手に取って確かめてみましょう。
DNPエグゼクティブセミナーにて、サステナビリティ開示とサイバーセキュリティについて登壇いたしました。当日のセミナー資料をアップロードしましたので、ご笑覧ください。
タイトル:
DNPエグゼクティブセミナー
サステナビリティ開示とサイバーセキュリティ~いまから考えるべきこと~
日時:
2023年05月18日
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https://harakancpa.com/
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