タイトルは大袈裟ですが、内容は覚え書きです。
月末月初恒例の請求書とりまとめ業務を毎月繰り返しつつ、この仕事のやり方がいつ変革を迎えるのかをぼんやり考えながら今回のエントリを書いています。もう月中ですが。
最近読了したクラウドアーキテクチャの解説書です。
Cloud First Architecture 設計ガイド
クラウドファーストとマイクロサービスの関係と歴史がわかりやすくまとめられていて、非エンジニアの私にもわかりやすい良書でした。端的に書くと、システムの安定運用のためにマイクロサービス化が不可避な歴史があり現在の主流になっているという内容です。
経理業務のようにとかく属人的になりがちな業務にこのような発想が適用できないものかぼんやり考えております。手続型で記述され定着している業務をマイクロサービス(的なもの)に落とし込めば冗長化も実現しリソースの代替可能性も確保できていいことづくめのような。人間はいらなくなりますが。
経理業務になぞらえるならば、たとえば請求業務を手続きとして記述すると
となるわけです。手続視点で処理が進むので処理方法が属人化しやすく標準化しにくい。「集計」「作成」といった処理モジュールごとにサービス化が進めば属人化から少しは解放されるのではないかという課題認識があります。
これらのうち2)作成4)送付については近年でサービス化が大きく進展しています。関連するクラウドサービスも数多く出てきました。究極的には1)集計についてもB2Bでの請求トランザクションを相互にやりとりすることになり人間の作業は3)確認/承認のみ(しかも例外的に行う)という姿に帰着するのかもしれません。定期的にルールと例外データを見直すだけの役割なので業務負荷は激減しそうです。
「集計」「作成」「送付(交換)」のそれぞれがマイクロサービス化されることで、その時々で最適な技術要素が採用され代替されていき、結果として業務全体の最適化が図られていく。現在はベンダーごとに個別実装している状況がサービスのプロトコルも標準化されて異なるサービス間での請求データ交換が安価に実現されるようになる。という姿までが妄想です。
もっとも、これらを実現するためには自動化できる請求プロトコルの確立が必要だしハードル高いしもう少し時間かかりそうかなと思ったらすでに法律文書の電子交換のためのプロトコルがあるようですね。
Legal Electronic Data Exchange Standard(LEDES)
https://en.wikipedia.org/wiki/Legal_Electronic_Data_Exchange_Standard
残念ながらあまり普及していないようです。SAPやOracleが請求書フォーマットを独自にXMLで実装しているようですが、このあたりのルールが大手ベンダーを中心に将来は統合されてくるのでしょうか。
このテーマはもう少し突き詰めて考えていくことになりそうです。