償却資産税の申告期限は1月31日です。
という話題とは別に、東京都が公開している償却資産税申請用のExcelファイルの仕様が酷い、という話題が流れてきたので見に行きました。
償却資産申告書がネ申Excelすぎて厳しいので結局手で書いてる。行列ともに判別できないのだけどこれは人の手で作ったんだろうか pic.twitter.com/sKp3VjNgrM
— Takahiro Ikeuchi (@iktakahiro) January 6, 2017
おっとこれは、ということでダウンロードしてみました。「Excel版償却資産申告書一式 【一般方式用】【電算処理方式用】」という書式です。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shomei/index-z10.htm
これはなかなかひどい。
特に数値入力欄の桁数が意味をなさない仕様は個人的に不毛に感じます。
@iktakahiro しかも数式欄は桁表記の意味をなしておらず桁区切りの点線は画像。もはやなにをやりたいかわからないレベル pic.twitter.com/F4YHSEjUoL
— はらさんち (@kan65535) January 8, 2017
公開されているファイルのひとつは電算処理方式用とされていますが、セル単位での入力情報がないのでこのシートを使っての入力と電子的な申請は実質的に不可能です。またPDF書式も別途公開されているので、手書き用途という位置づけでもなさそうです。おそらくこの書式の結合されたセルに入力された情報を当局では「「印刷して」電算システムに「再入力する」という運用なのでしょう。自治体の書式改変のハードルが高いことを想像すると容易に想像できる運用です。
データの再利用性を何ら考慮していない書式で、このようなファイルが公開され続けてユーザーが利用する可能性を留保され続けているという状況はある種の公害といえましょう。
なぜこのようなシートが公開されているのかを考えてみますと
などが挙げられます。「お絵かき」であれば作成者の自己満足にすぎず、罫線情報を画像で挿入したことも理解できます(納得はできませんが)。いずれにしても利用者の利便性やデータの再利用性という観点では本ファイルは使われるべきではありません。ましてやこのようなファイルを作成することは、国税を財源として行われる作業ではないでしょう。
対策としては
などがありそうです。一方でeLTAXのほうもこれはこれで到底使いやすい仕組みではないので、納税者自身で作成することを意図するのであればUIを工夫して既存書式を意識せずに入力提出まで完了する仕組みを実装してもらいたいと思います。
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