確定申告シーズンをはじめとした繁忙期に追われて更新する時間がとれず、久々のエントリになります。
まもなく改元になり、新しい元号が使われることになるようです。2019年4月1日に新しい元号が発表され、2019年5月1日から施行されるとのこと。
個人的には元号の趣旨や制度設計そのものは批判しません。歴史や伝統に基づいた素晴らしい制度だと思いますし、催事や伝統行事などで積極的に使っていくのがよいと思います。また今回の改元でどんな元号が採用されるのか個人的にも非常に楽しみにしています。ですが、行政をはじめとした重要な業務手続やシステムにこの元号が取り込まれて業務運用の大前提となっていることは大きな問題があると考えています。日常的にも、和暦から西暦の読み替えに伴うあまり必要とは思えない時間が大量に費やされています。(個人的には西暦を使うこと自体にもあまり意義を感じませんが、実務面での利便性からは代替できる選択肢もないですね)
政府によれば今回は「施行1ヶ月前」からの公表に伴い約1ヶ月で改元対応のシステム改修を完了する想定でいるとのことです。スケジュールそのものもかなり無理がありますが、なによりも日本のローカルな制度で外国には全く影響のない仕様変更に多くのエンジニアの工数が割かれることは、消費税の軽減税率対応のシステム改修と並んで大きな社会的損失ではないかと危惧しています。
本件がシステム改修の特需やある種の雇用対策になるという見方もあります。 しかし2000年問題(古)や消費税導入(太古) のときとは異なり、我が国の就労人材はいまなお激減し続けています。このような状況下において、貴重な人的リソースを必要とする場面は他に数多くあるのではないかと思います。
本ブログでこのようなことを書いたところで大きな影響があるとは思えませんが、ささやかな抵抗を込めてしばらくは「仕事で和暦をなるべく使わない」ようにしてみようかと思います。具体的には
といった対応をとってみます。職掌柄和暦との親和性が高いのですが、どこまで壁にぶつかっていくのか検証してみたいと思います。(繰り返しになりますが、元号そのものには批判的な意見は持っておりません。和暦を制度設計に組み込むことの非効率を問題視しております)
和暦の使用については行政機関や金融機関は従来どおりの対応を求めてくることは容易に予想できますが、どこまで我々が我慢するのか(しなければいけないのか)思考実験も兼ねてしばらく続けてみましょうか。
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