サブスクリプションビジネスのこれまでと今後の展望についてコンパクトにまとまった一冊です。
サブスクリプションビジネスの考え方にはじまり、サブスクリプションエコノミーの台頭について、これもサブスクリプション企業として代表的なZuora(ズオラ)創業者が著者として名を連ねます。Zuora Japanの桑野社長が監修・翻訳を担当。
以下、amazon目次より
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第 I 部 サブスクリプション・エコノミーの到来
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第1章 製品中心から顧客中心へ――すべては顧客を知ることから始まる
第2章 小売業にまつわる誤解――古い「筋書き」を逆転させる
第3章 メディアの隆盛――新たな黄金時代の幕開け
第4章 飛行機、電車、自動車――サービスとしてのモビリティ
第5章 新聞・出版――かつて新聞を出していた会社
第6章 テクノロジー産業の復活――〝魚〟を飲み込め!
第7章 IoTと製造業の興亡――モノを売る時代は終わった
第8章 所有から利用へ――あらゆるビジネスに広がる成長機会
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第 II 部 サブスクリプション・モデルで成功をつかむ
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第9章 企業がサブスクリプション・モデルを選択するとき
第10章 イノベーション――永遠のベータ版にとどまれ
第11章 マーケティング――4つのPが変わった
第12章 営業――8つの新しい成長戦略
第13章 ファイナンス――新しいビジネスモデルの構造
第14章 IT――製品ではなくサブスクライバーを中心に置く
第15章 組織にサブスクリプション文化を根づかせる
巻末資料 サブスクリプション・エコノミー・インデックス
原注
索引
本書の前半部分は「オールドエコノミーからニューエコノミーに企業構造を変えようとしている」企業向けに書かれた内容で、既存ビジネスにおけるサブスクリプションモデルの台頭について語られます。サブスクリプションモデルへの大転換の成功事例として有名なAdobeの記述もあります。
後半のサブスクリプションモデルの説明のうち、第12章と第13章はわかりやすく収益モデルについてまとめられています。SaaSビジネスではおなじみのARR/Churn/ACV/Recurring Costs/Recurring Profit Marginについても解説があります。本章に出てくる「サブスクリプション・エコノミーの損益計算書」の説明は、内容的にはSalesforceのこちらのペーパーと重複しています(著者がSalesforce出身なので無理もないですが)。
SaaS スタートアップ 創業者向けガイド SaaS リーダーが伝えるコンセプト、 戦略、および戦術
サブスクリプションビジネスが世の中に爆発的に広がっている理由の一端を知ることができるでしょう。また巻末資料の「サブスクリプション・エコノミー・インデックス」(SEI)も興味深い記述が多いです。データは少し古いですが、マーケットを知る参考になります。
個人的には猫も杓子もサブスクリプションの時代になってしまったので、増殖するサブスクリプション契約を効率的に管理してくれるWebサービスが出現したらサブスクリプション料金を簡単に払ってしまいそうです。
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