2018年12月14日に、平成31年度(2019年)税制改正大綱が公表されました。
改正ポイントは数多くありますが、ここではIT投資やベンチャー関連での改正点(研究開発税制の見直し、中小企業投資促進税制など)を中心にまとめます。(ページ数は公表PDFにおけるページを表示しています。ハイライト部分は投稿主によるもの)
- イノベーション促進のための研究開発税制の見直し(P62)
以下、国税の改正点です。
- 験研究費の総額に係る税額控除制度について税額控除率を見直す
- 増減試験研究費割合が8%超
- 9.9%+(増減試験研究費割合-8%)*0.3 ※10%を上限
- 増減試験研究費割合が8%以下
- 9.9%-(8%-増減試験研究費割合)*0.175 ※6%を上限
- 研究開発を行う一定のベンチャー企業(設立後10年以内の法人のうち当期において翌期繰越欠損金額を有するもの)税額控除の控除税額上限を引き上げ(当期の法人税額の25%→40%)
- 試験研究費の額が平均売上金額の10%を超える場合における試験研究費の総額に係る税額控除制度の控除税額の上限の上乗せ特例について改組のうえ適用期限を2年延長
- 控除税額の上限(25%または40%)に、当期の法人税額に試験研究費割合から10%を控除した割合を2倍した割合を乗じて計算した金額を上乗せ(現行どおり)
- 税額控除率に控除割増率((試験研究費割合-10%)*0.5)を乗じて計算した率を加算
- 試験研究費の総額に係る税額控除制度の税額控除率の上限を14%とする(原則は10%)の特例適用期限を2年延長
- 中小企業技術基盤強化税制について、増減試験研究費割合が5%を超える場合の特例を増減試験研究費割合が8%を超える場合の特例に見直したうえ、適用期限を2年延長
- 特別試験研究費の額に係る税額控除制度について見直し
- 一定の要件を満たす企業間の委託研究に要する費用の額を加え、税額控除率を20%とする
- 医薬品等に関する試験研究費について一定の助成金の交付を受けて行う特定用途医薬品等に関する試験研究を追加
- 研究開発型ベンチャー企業との共同研究及び研究開発型ベンチャー企業への税額控除率を25%に
- 控除税額の上限を引き上げ(5%→10%)
- 大学等との共同研究に係る費用について適用人件費の範囲変更
- 平均売上金額の10%を超える試験研究費にかかる税額控除制度を廃止
以下、地方税の改正点です。
- 中小企業技術基盤強化税制について、増減試験研究費割合が5%を超える場合の特例を増減試験研究費割合が8%を超える場合の特例に見直し、適用期限を2年延長
- 試験研究費の額が平均売上金額の10%を超える場合における中小企業技術基盤強化税制の控除税額の上限の上乗せ特例について改組のうえ、適用期限を2年延長
- 特別試験研究費の額に係る税額控除制度について見直し一定の要件を満たす企業間の委託研究に要する費用の額を加え、税額控除率を20%とする
- 医薬品等に関する試験研究費について一定の助成金の交付を受けて行う特定用途医薬品等に関する試験研究を追加
- 研究開発型ベンチャー企業との共同研究及び研究開発型ベンチャー企業への税額控除率を25%に
- 控除税額の上限を引き上げ(5%→10%)
- 大学等との共同研究に係る費用について適用人件費の範囲変更
- 平均売上金額の10%を超える試験研究費にかかる税額控除制度を廃止
長くなったので、続きます。
※当事務所へのお問い合わせはこちら。お気軽にご連絡ください。
関連
コメントを投稿するにはログインしてください。