e-Taxソフトはなぜこんなに使いにくいのか

水曜日 , 22, 2月 2017 e-Taxソフトはなぜこんなに使いにくいのか はコメントを受け付けていません。

本年度も確定申告シーズンが到来しました。所得税確定申告作業を電子的に行う、いわゆる「e-Tax」は以前に比べるとだいぶ普及してきた感があります。ここでe-Taxと呼ぶ場合、

  • e-Taxウェブサイトにある「確定申告書作成コーナー」で確定申告書類を作成して書面で提出する
  • e-Taxウェブサイトにある「確定申告書作成コーナー」で確定申告書類を作成して電子データで提出する
  • 申告専用ソフトで確定申告書類を作成して電子データで提出する

といったさまざまな用途を指す言葉として広く使われているので、関係者の間でもときどき混乱があるようです。

さて、e-Taxでの申告書提出方法は大きく分けて3つあります。

書面提出の場合(本人または代理人が作成)

  • 確定申告書類を作成する(ブラウザにて確定申告書作成コーナーの画面より入力)
  • 完成したデータを印刷して提出書面にする
  • 提出書面を郵送または窓口で提出する

電子送信の場合その1(本人が作成)

  • 確定申告書類を作成する(ブラウザにて確定申告書作成コーナーの画面より入力)
  • 完成したデータに電子的な署名を追加して送信する(カードリーダーや電子証明書が必要)

電子送信の場合その2(税理士など、代理人が作成)

  • 確定申告書類を作成する(申告専用ソフトより入力)
  • 完成したデータに電子的な署名を追加して送信する(カードリーダーや電子証明書が必要)

一般的に「申告は税理士に頼んで」というときは上記「その2」に該当します。電子証明書は住民基本台帳カードやマイナンバーカードなど、証明書情報がICチップに埋め込まれたものを使うケースが多いかと思われます。

書面提出は従来紙で行っていた作業の作成部分を画面に置き換えたシンプルなフローになります。この場合の画面UIや提出フローは非常にシンプルかつ親切に設計されていて、納税者自身の操作でも大きな混乱はなく申告完了までたどりつけるでしょう。税務署の確定申告書作成支援会場にはこれらの入力画面を使える端末がいくつか用意されているので、係員のガイドに従って操作すれば誰でも使えることでしょう。(混雑しますが)

一方、電子送信で申告書を送信しようとしたとたんに作業のハードルは一気にあがります。

上記その1(本人が提出する)の場合はこんなデメリットがあります。

  • e-Taxで送信するためにカードリーダーや電子証明書を調達するコストがかかる
  • 電子証明書による署名追加や送信の操作に慣れないため時間がかかる

上記その2(代理人が提出する)の場合はこれらに加えて

  • 申告専用ソフトの操作性が非常に悪い
  • 会計ソフトと申告ソフトの連動が中途半端で、二重入力が大量に発生する
  • 結果、作成とチェックにいたずらに時間がかかる

という状況になります。多くの申告書を作成することで業務フローには慣れていても、特に申告ソフトの操作はいつまでたっても効率を上げることができず、私もストレスを感じながらこの時期を過ごしています。

申告ソフトは国が提供する純正「e-Taxソフト」や、市販では「達人」といったパッケージソフトなどがありますが、どれも一般利用者を想定していないせいか操作感が悪いという状況にあります。特に「e-Taxソフト」のUIは、必要な機能をとにかく詰め込んだだけで操作感をまったく考慮していないため、非常にストレスのたまります。国の肝いりで多額のコストをかけたのにこの完成度には大いに疑問を感じます。

「e-Taxソフト」が使いにくい原因としては以下が考えられます。

  • 申告書の様式を画面で再現することを基本にしているため、操作性の向上に限界がある
  • 仕様書どおりにとにかく機能を実装した結果、全体のバランスが崩れて改善ができない
  • ソフトの利用者が企業や会計事務所なので、操作性を上げるモチベーションがそもそもない

長々と書きましたが、端的に言うと

e-Taxソフト使いにくすぎるのでなんとかしてくれ

という話でした。いやちがうな。これまでの歴史を踏まえてもうe-Taxソフトそのものがよくなることはほぼ諦めてるので、同じ機能をスムーズに実現してくれる破壊的プロダクトの出現を待望しているこの頃です。

 

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