業務が変わるときに「退路を断つ」こと

水曜日 , 30, 8月 2017 業務が変わるときに「退路を断つ」こと はコメントを受け付けていません。

課税文書のスキャナ保存に関するトピックを以前よりも目にする機会が増えてきました。実際のケースがまだまだ少ないのが現状ですが、そんななかスキャナ保存に関する書籍も著されている税理士の佐久間裕幸先生の興味深いエントリを拝見しました。

スキャナ保存導入は、なぜ進まない(税理士 佐久間裕幸の談話室)

http://hsakuma.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/post-0545.html

経理・財務部門の電子化・デジタル化に向けた現状と課題(日本CFO協会 CFO Forum)

http://forum.cfo.jp/?p=7985

「紙の書類を破棄することへの本能的不安」なるほどそのとおり。確かに、紙の証憑に戻るという「退路」を用意しておけばいざというときに安心なのですが、こうして保険を掛けておくことで企業が本気でスキャナ保存を前提としたワークフローに全面移管できるかというと大いに疑問です。

よくよく考えてみると、世の中こういったケースが数多くあります。

  • クラウドに業務を移管するけどいざというときのためにローカルデータも併用する
  • 請求書は電子的にやりとりしてるけれどいざというときのために印刷してファイリングしておく
  • 新システムを使うことにしたけどいざというときのために旧システムも使えるようにしておく
  • テレワークを実施することにしたけどいざというときの(ry

新しいツールや仕組みを導入することで出てくる不安についてはこういった「退路」を設けることで払拭できるようにも思えるものの、このような状況を続けるかぎりは新しいツールやサービスを本気で使いこなす流れにはつながらないように思えます。必要な検証は行ったうえで、あるタイミングで一気に仕組みを切り替えるという覚悟は、現場によるボトムアップよりは経営者によるトップダウンの判断が必要です。私の経験では、ERPパッケージ導入や全社業務改革といった影響範囲の広い仕組みをうまく導入できた企業には「新しい仕組みに飛び込む覚悟」と「古い仕組みを捨て去る勇気」の両面がトップマネジメントに備わっているように思えます。

新しいツールやサービスは日進月歩で私たちの前に現れてきます。古い仕組みにとらわれず、新しい仕組みを積極的に取り込む柔軟さと覚悟は皆さんの会社にあるでしょうか?

 

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